著者
平良 勉 金城 文雄 濱元 盛正 大城 喜一郎 伊野波 盛一 古堅 瑛子 Taira Tsutomu Kinjo Fumio Hamamoto Morimasa Oshiro Kiichiro Inoha Seiichi Furugen Eiko
出版者
琉球大学教育学部
雑誌
琉球大学教育学部紀要 (ISSN:13453319)
巻号頁・発行日
vol.58, pp.169-175, 2001-03

健康の維持増進を目的とする中高年ジョガー8名を対象に、最大酸素摂取量とマラソン走行時の消費エネルギーと運動強度を測定、またアンケートによる日常のトレーニングの実態を調査、以下のような結果を得た。1.最大酸素摂取量は相対値で平均39.4ml/min・kg(±8.90)で、健康維持のための目標値を1例を除きほぼクリアしていた。2.日常のトレーニング処方は、強度、頻度、時間ともにアメリカ大学スポーツ医学協会が示す基準の範囲内であり、適切であった。3.マラソン走行時の消費エネルギーは、全被験者の平均,168.8kcal(±721.8)であり、競技を目的とするエリートランナーの消費エネルギーより高い値であった。このことは、マラソン走行時間は平均4hr41minでエリートランナーに比べ長時間であることによるものと推定された。4.最高心拍数を基準とする平均運動強度は90.2% of HRmax,85.6% of HRmaxRであり、また、最大酸素摂取量を基準とする平均強度は87.4% of Vo2maxで他の報告に比べやや高い強度であった。5.分時消費エネルギーは平均11.1kcal(±2.29)でVery heavyで、完走のみを目的とする市民マラソンであってもかなり高い強度であった。