著者
瀬下 仁志 野田 隆広 丸山 美奈 田中 明通 高橋 時市郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.388, pp.7-12, 2002-10-11
被引用文献数
3

World-Wide Web(WWW)上の豊富な情報は、調べ学習における調査・探索の対象として有用である。その一方で、情報の膨大さやHypertextに特有なナビゲーションの困難さなどから、何の支援もなくそのまま授業に導入することは難しかった。そこで我々は、WWWを活用した調べ学習を支援するための仕組みとして、高機能なProxyサーバとして構成される学習支援システム「WebAngel」を開発した。「WebAngel」は、インターネット上に散在する既存のWebリソースを選択的に組み合わせ、教師の授業意図、学習スタイルに沿ったかたちに教材化して利用することを可能にする。本稿では、「WebAngel」の概要とその学習事例などについて述べる。
著者
瀬下 仁志 田中 明通 丸山 美奈 鈴木 英夫 高橋 時市郎
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.29, no.3, pp.359-369, 2006
被引用文献数
1

学習活動におけるITの利用が進むなかで,学習者主導の学習活動が盛んになってきた.加えて,そうした学習をより深めるための情報として,各学習者の学習履歴を豊富に取得することも可能となっている.しかしながら,豊富で詳細であるがゆえに取り扱いも難しく,収集された履歴を各学習者への適切なフィードバックに活用することは困難であった.そこで我々は,多量な学習履歴をより手軽に活用することを目的として,各学習者の学習履歴を,想定される学習活動の段階に基づいて抽象化することで,活動の変遷や特徴を端的に表現する可視化手法を提案する.本可視化手法は,学習者の活動状況や活動の特徴を,意味内容に立ち入らず,定量的に俯瞰することを可能にする.本論文では,提案する可視化手法の概要と,我々がこれまでに開発した,調べ学習支援システムを用いた授業実践結果への適用とその分析について述べる.