著者
内田 初代 小田 良子 瀬木 晶子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.60, pp.328, 2008

高齢者の介護食についての一考察 ○内田 初代 小田 良子 瀬木 晶子 1)(名古屋文理大短大部)<B>目的</B>食事は安全・栄養・嗜好という3条件を満たすことが必要となる。特に介護食では、衛生面での安全のみならず、高齢者が飲み込みにくい食物、問題となる食物を知る事が重要な課題と考えた。そこでこの調査は「飲み込みやすいと言われる食物名」「飲み込みにくいとされる食物名」をリストアップしアンケート調査を行った。<BR><B>方法</B>A施設及び在宅高齢者についてアンケート調査を行った。調査項目は、これまでの報告されている先行研究を参考にして実施した。調査時期:2007年7月 調査対象:A施設36名:在宅8名<BR><B>結果</B>問い1の飲み込みにくい食べ物の上位3位以内に挙げたのは次の通りである。A施設では、雑煮の・焼き芋・ゆで卵であった。在宅では、調査対象者が8名と少ないため同率1位の酢の物・カステラ・ゆで卵を同率1位とした。調査時期は7月であったが、A施設では1位に雑煮の餅を挙げていた。問い2の飲み込みにくいものとして、A施設はれんこん・固いものと記入し、歯がないため歯ぐきでつぶせないものは口腔内にため込んでしまう利用者もいた。在宅では、椎茸・胡瓜等を記入し同様に歯が無くなってから食べ物に注意が必要となったと答えた。問い3では、65~75歳位で食べ物が飲み込みにくくなった頃と答えた。高齢者の身体状況の口腔状態を把握し、それぞれの食物について飲み込みにくい要因をつかみ個々の摂食レベルに適した食事ケアを行うことが大切であると分かった。