著者
瀬沼 克彰
出版者
桜美林大学
雑誌
経営政策論集 (ISSN:13474634)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.17-34, 2005-12

本論は、中世からの束縛から解放され、自由な精神の発生をもたらした1400年代のイタリアで始まり16世紀に終焉した巨大な文化運動であるルネサンス時代の余暇思想を追求する。はじめにこの時代の特徴を描いて、つぎに、この時代の人々の余暇活動がどのようなものであったかをさまざまな文献に当たって調べてみた。ルネサンス時代の余暇思想について言及した著作は、きわめて少ない。本論では、イングランドのトーマス・モアとイタリアのカンパネラにみる理想国家論の中にみられる余暇思想を考察したい。二人とも労働軽減説を唱え共通する内容が多く、当時の世の中には異端として受け入れられなかった。
著者
瀬沼 克彰
出版者
桜美林大学
雑誌
経営政策論集 (ISSN:13474634)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.91-102, 2006-12

本論は、わが国の余暇学(Leisure Studies)に関して、この10年間(1996〜2005年)の研究成果をとりまとめたものである。余暇学は、スポーツ、遊び(娯楽)、学び(趣味、創作)観光の4つの分野を含んでいる。ここでは、余暇(レジャー)というキーワードを冠した単行本のみに限定してデータを収集し、分析した。本来、学会誌を含めた論文についても収集して分析しなければならない。単行本については、社会学的アプローチ17冊、経済・産業関係8冊が多く、哲学・歴史3冊、教育2冊という数字である。戦後60年の294冊に比べて、この10年間の刊行数は、まことに少なくなってきている。