著者
杉山 広 熊澤 秀雄
出版者
国立感染症研究所
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

南米エクアドルで住民を対象に肝吸虫の調査を実施して、太平洋側の3県にAmphimerus属肝吸虫の流行地を見いだした。淡水魚を20種類以上検査して、Guabinaという魚がメタセルカリアの寄生数が多く、感染源として最も重要であることを明らかにした。メタセルカリアの種同定には、患者由来の成虫を用いて解読した遺伝子配列が、マーカーとして役立った。肺吸虫に関しては、エクアドルでの過去の研究成果を紐解き、総説論文をまとめた。陽性地区の淡水産カニから幼虫を分離し、実験ネコへの感染試験で成虫を回収、本虫(メキシコ肺吸虫)の形態と遺伝子に関する知見も得た。