著者
片岡 達 茨木 俊秀
出版者
公益社団法人日本オペレーションズ・リサーチ学会
雑誌
日本オペレーションズ・リサーチ学会和文論文誌 (ISSN:04534514)
巻号頁・発行日
vol.51, pp.71-93, 2008-12
参考文献数
10
被引用文献数
3 1

大学の卒業研究などで,学生をどの研究室に配属させるかを決定する問題が生じる.学生や研究室にはそれぞれ配属関係を構築したいと考える相手がいるが,様々な理由により研究室の配属人数は限られるため,全員の第1希望が実現するとは限らない.本論文では,学生と研究室双方の希望を考慮し,合理的に配属先を決定する方法について論じる.本方式では,まず学生側の希望を反映させた研究室の定員を定めた上で,学生と研究室の双方の希望を考慮した合理的な配属を実現させる.具体的には,安定結婚問題の概念を一般化させ,本問題に適した配属の安定性を定義し,明示された半順序と暗黙の全順序という2つの概念を定めた上で,合理的配属を得る手法を提案する.さらに,この手法の計算量の解析および計算実験による確認を行う.
著者
片岡 達彦
出版者
独立行政法人理化学研究所
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2003

本研究では、重金属耐性遺伝子の単離と機能解析を目的として研究を実施した。重金属汚染土壌の環境回復の実現に対する貢献が強く期待されている植物特有の有用遺伝子の単離を試み、機能解析を行った。特に、硫酸イオントランスポーターによる吸収が認められているセレンやクロム毒耐性に着目して、代謝およびトランスポーターを介した、新規の重金属耐性メカニズムの解析を行った。有用遺伝子の単離は、モデル植物であるシロイヌナズナの発現ライブラリーを、酵母で発現される系を用いて実施した。植物由来のcDNAライブラリーを形質転換した組み換え体の酵母について、硫酸イオンのアナログであるセレン酸(SeO_4^<2->)やクロム酸(CrO_4^<2->)を含む培地上で、スクリーニングを行った。選抜された遺伝子については、配列を確認後、新たに完全長cDNAを有するプラスミドを作成して、再度形質転換を行うことにより、形質の確認を行った。その結果、膜タンパク局在が予想される遺伝子が選抜された。本遺伝子が属するファミリーは現在まで、機能が明らかにされていない。ファミリーに属する複数の遺伝子について、発現様式の解析を行ったところ、目的の遺伝子のみが硫黄欠乏により発現が誘導され、根及び地上部のいずれの組織においても発現が認められた。また、プロモーターとレポーター遺伝子の融合タンパクを用いた解析より、本遺伝子は根、葉のいずれの組織においても表皮細胞で強く発現されることが示された。酵母では、高親和性の硫酸イオントランスポーターとの共発現により、硫酸イオンの吸収が抑制されていることが示されたことから、吸収活性の制御あるいは硫酸イオンの排出に関わる遺伝子である可能性が示された。