著者
芳賀 洋一 松永 忠雄 牧志 渉
出版者
東北大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2006

1本の光ファイバーを電磁的に2次元スキャンさせ画像を構成する原理を用い、細径かつ解像度の高い医療用内視鏡の実現を目指した。血管内、乳管内、歯周ポケットなどへ挿入し光学的観察を行うことを想定している。外径2mmのポリイミドチューブを基板とし、円筒面上へのフォトリソグラフィーと銅の電解めっきにより2次元駆動のための多層コイルを作製した。円筒状基板へのフォトリソグラフィーは、露光光としてレーザ光をスポットで照射し、基板をステージ制御で動かすレーザ描画で行う。スプレーコーターでレジストを均一な膜厚で塗布し、レーザ描画露光装置を用いてコイル形状をパターニングする。その後レジストを型として電解めっきを行いコイルの作成を行った。光ファイバーを電磁的に駆動し振動させるため、永久磁石を取り付けたコリメートレンズ付き光ファイバーをコイル内に内蔵する。永久磁石は、外径500μm、内径140μm、長さ2mmのFe-Cr-Co系永久磁石を使用した。また、コリメートレンズは外径125μmで長さ790μm、焦点距離750μmのファイバー融着型グリンレンズを使用した。コイルに交流電流を流すと永久磁石の磁気モーメントが磁界と揃うように曲がり光ファイバーを振動させる。X,Yそれぞれの1次元の駆動および、X方向とY方向の位相を90度ずらした状態で正弦波振動させ円を描き、2次元駆動を確認した。
著者
冨永 悌二 井小萩 利明 高山 和喜 牧志 渉 松浦 祐司
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

衝撃波損傷ラットモデルでは10-15MPa以上で照射側に脳内出血・壊死が認められた。その周囲では脳梁を介して反対側におよぶ広範囲で色素漏出とmatrix metalloproteinase発現増加が認められ、血管透過性亢進を示唆する所見と考えられた。対側には神経細胞の紡錘化を認め、頭蓋模擬モデル実験から頭蓋骨に反射した反射波とキャビテーションの発生が部位特有の損傷に関与するものと考えられた。グリオーマ細胞株への照射により種々の薬剤のうち、ブレオマイシンのみが照射回数依存的に細胞増殖能抑制効果を示した。