著者
狭間 芳樹
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

ヴァリニャーノの『日本史』(1601年)は、彼が三度来日しておこなった日本宗教研究の集大成であるとともに、イエズス会による日本布教活動の蓄積された成果でもある。本研究では、同書が(1)高名なフロイスの『日本史』と比べて、日本人の宗教的心性を信徒の霊的救済に見たこと、(2)ルター主義と一向宗(=浄土真宗)の類似性を、信仰者の信心内容における同質性に見ていることを考察、解明した。