著者
獅々堀 正幹 小泉 大地 柘植 覚 北 研二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-I, 情報・システム, I-情報処理 (ISSN:09151915)
巻号頁・発行日
vol.87, no.2, pp.154-163, 2004-02-01
被引用文献数
7

検索キーに適した両像をWWW(World Wide Web)から検索するWWW両像検索システムの一つとして,フィードバック情報を格納した両度知識データベースを用いた検索システムを提案する.本システムは既存システムの結果をフィルタリングすることで適切な面謝を優先的に提示するエンドユーザ向けのシステムである.検索キーが画像知識データベースに未登録の場合,既存システムの結果からユーザが選択した正解両度の画像的特微量をフィードバック情報としてデータペー-スに登録する,登録の際,特徴量の類似性を考慮し,代表的な特微量のみを晋録することでデータベースの冗長性を防ぎ,検索キーの類義語も登録することで登録キーワードの帽を広げている.次回の検索の際,このデータベースが検索キーに対する教師データとなるので,教師データにより類似している両度を優先的に提示することができる.従来システムとしてGoogle ImageSearchを用い,130個の検索キーに対する評価実験を行った結果,106個のキーに対して精度が向上し,全体でも11.6%の精度向上が確認できた.また,5〜15枚程度の画像をフィードバックすることで十分な検索精度の向上が得られた.
著者
光原 弘幸 眞鍋 圭人 獅々堀 正幹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.441, pp.69-74, 2015-01-24

本研究では,インタラクティブなデジタルサイネージとして,Interactive Niche-Learning (INL)システムを開発してきた.INLシステムは,Kinectセンサを導入することにより,視聴者をクイズ教材に合成表示するとともに,視聴者の立ち位置でクイズに解答することを可能にしている.INLシステムを防災学習に適用する中で,Kinectセンサの特長を活かしたインタラクティブ化が課題として挙げられた.そこで,(1)視聴者がクイズに集中して解答できるようにするために,クイズ正解視聴者を視覚的効果で称賛するとともに,(2)動作や行動を伴う防災学習を実現するために,ジェスチャ認識によりクイズの正誤判定をする機能を実装した.防災教育施設での試用実験において簡易的なアンケート調査を実施し,視覚的効果の有効性を検証した.
著者
北條 奈緒美 獅々堀 正幹 北 研二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLC, 言語理解とコミュニケーション (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.408, pp.59-64, 2009-01-19
被引用文献数
1

近年,ユーザが入力した質問文に対して大量の知識源から回答を得る質問応答システムの研究が注目されている.特にインターネットの普及により,Googleに代表されるWWW検索エンジンを用いて,WWW空間から回答を探す技術が研究されている.これらのシステムでは,質問文内から抽出されたキーワードをWWW検索エンジンに入力し,その検索結果から回答を出力している.本稿では,質問文からキーワードを抽出する際に起こる,用語の過分割問題に着目し,WWW検索エンジンを用いた質問文内の用語特定手法を提案する.本手法は,学習フェーズおよび用語特定フェーズから構成される.まず学習フェーズでは,学習データの各用語候補に対して,WWW検索エンジンでの検索結果(サマリ)から継続度,品詞,文字種などの特徴量を抽出し,Support Vector Machine(SVM)を用いて用語判定モデルを作成する.次に,用語特定フェーズでも同様に特徴量を抽出した後,用語判定モデルを用いて用語を特定する.実際に,NTCIR4-QAC2の質問文に対して本手法で用語特定を行った結果,従来手法と比較して約55%の質問文に対して用語特定精度の向上が認められた.