著者
鈴木 雅之 玉手 慎也 荒川 薫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SIS, スマートインフォメディアシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.461, pp.101-105, 2009-02-26
被引用文献数
1

近年,ヒトの感性を考慮した工学的システムの研究が注目されている.しかし,現在の感性工学における感性評価は,アンケートなどの個人による主観的評価に基づくものが主であり,これでは評価が曖昧なものとなってしまう.そこで,人間の生体信号などを用い,客観的な評価を行うことが要求される.本稿では,感性に関する客観的評価指標として脳波を用い,文章の黙読時における精神的負荷の評価を行った.解析はα波及びβ波の含有率と主成分分析に基づくものである.この結果,文を構成する文字の大きさと表示媒体により,黙読時の覚醒や精神的負荷には差異が生じることが明らかとなった.