著者
甘利 公人
出版者
The Japanese Society of Insurance Science
雑誌
保険学雑誌 (ISSN:03872939)
巻号頁・発行日
vol.2012, no.619, pp.619_163-619_175, 2012

東日本大震災における各業界の対応について,生命保険および傷害保険ならびに損害保険とに分けて,法律の視点なかんずく保険約款におけるいくつかの問題点を指摘した。<br />今回の震災における保険金支払いにおいて,削減払いをしない対応をとったが,その場合の判断基準が明確ではない。生命保険の保険料の支払い猶予については,保険契約者の利益になるが,両刃の剣の面があることも否定できない。死亡保険金受取人の確定については,最高裁判決があり,保険金受取人の確定は困難である。損害保険については,自己申告による保険金支払いや地震免責の解釈問題に課題が残されている旨を指摘した。
著者
甘利 公人
出版者
日本保険学会
雑誌
保険学雑誌 (ISSN:03872939)
巻号頁・発行日
vol.2012, no.619, pp.619_163-619_175, 2012-12-31 (Released:2014-05-08)
参考文献数
7

東日本大震災における各業界の対応について,生命保険および傷害保険ならびに損害保険とに分けて,法律の視点なかんずく保険約款におけるいくつかの問題点を指摘した。今回の震災における保険金支払いにおいて,削減払いをしない対応をとったが,その場合の判断基準が明確ではない。生命保険の保険料の支払い猶予については,保険契約者の利益になるが,両刃の剣の面があることも否定できない。死亡保険金受取人の確定については,最高裁判決があり,保険金受取人の確定は困難である。損害保険については,自己申告による保険金支払いや地震免責の解釈問題に課題が残されている旨を指摘した。