- 著者
-
岩橋 成寿
田中 義規
福土 審
本郷 道夫
- 出版者
- 一般社団法人 日本心身医学会
- 雑誌
- 心身医学 (ISSN:03850307)
- 巻号頁・発行日
- vol.42, no.7, pp.459-466, 2002-07-01 (Released:2017-08-01)
- 参考文献数
- 18
- 被引用文献数
-
3
自覚されたストレスレベルを測定するPerceived Stness Scale(PSS)を翻訳・改変して日本語版自覚ストレス調査票(Japanese Perceived Stress Scale;JPSS)の開発を試み,一般成入群351名と心療内科患者群65名を対象に,信頼性と妥当性を検討した.α信頼性係数は両群でそれぞれ0.82と0.89であった.JPSS得点の平均値は,患者群において一般成人群に比し有意に高値であった.両群においてJPSS得点と社会再適応スケール(Social Readjustment Rating Scale;SRRS)得点はそれぞれ正の相関を示し,相関係数は患者群で有意に高い値を示した.患者群において,JPSSはSRRSに比べ,精神的自覚症および抑うつ性尺度とより強い相関を示した.JPSSはPSSと同等の信頼性と妥当性を有し,本邦において自覚ストレスを測定する有用なツールになり得ることが示唆された.