著者
野口 聡 田中 雄也
出版者
一般社団法人 日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.45, no.Suppl., pp.45-48, 2021-12-20 (Released:2022-02-02)
参考文献数
8
被引用文献数
1

本研究では,人に教えるために書く活動において,その文章を書く方略を変えた理由や契機を明らかにする.その前提として,初期と19ヶ月後における書くための方略の出現単語の傾向から分析した.その結果,初期と19ヶ月の時点に差が見られた.そのため書くための方略を変えた理由や契機の自由記述をKJ 法で分類し,4つのカテゴリが生成された.「評価の意識」は学習評価に関わるもの,「失敗の予期や経験」「他の参考」は試行錯誤によるもの,「学びの気づき」は取り組むことの気づきに関わるものであり,それらによって書く方略を変化させたことが示唆された.
著者
野口 聡 田中 雄也
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.42, no.Suppl., pp.033-036, 2018-12-20 (Released:2018-12-21)
参考文献数
5

本研究では,人に教える活動に取り組む生徒の意識が,学習に対する自己評価に与える影響を明らかにする.そのために,活動に取り組む生徒の意識の構成要因が,理科学習の4観点(興味・関心,知識理解,科学的思考,観察実験)の自己評価に与える影響を分析した.その結果,生徒の意識の構成要因として,「①振り返り・まとめ方」,「②自然現象との関連」,「③書き方の工夫」,「④調べ直し」の因子が抽出された.さらに,興味・関心は①,②が,知識理解は①,③が,科学的思考は②が,実験観察は①が,影響することが示唆された.