著者
伊東 明彦 千田 恵 田原 博人
出版者
宇都宮大学
雑誌
宇都宮大学教育学部教育実践総合センター紀要 (ISSN:13452495)
巻号頁・発行日
vol.30, pp.473-482, 2007-07-01
被引用文献数
2

教員養成系学部の大学生を対象として,1976年に実施した「天文基本調査」とほぼ同じ調査を2006年に実施し,大学生の天文に関する知識が30年間にどのように変化したのかを検討した.その結果,月の満ち欠け,太陽光のあたり方の季節変化など,ほとんどすべての調査項目について,大学生の知識は有意に低下していることが明らかとなった.また,自由記述式の設問の回答を分析した結果,月の満ち欠けが,月,地球,太陽の相対的な位置に関係すると考えている学生は40%程度であり,月の満ち欠けの仕組みを正しく説明できた学生は約10%に過ぎないことも分かった.