著者
大谷 浩一
出版者
一般社団法人 日本臨床薬理学会
雑誌
臨床薬理 (ISSN:03881601)
巻号頁・発行日
vol.44, no.3, pp.286-290, 2013-05-31 (Released:2013-06-21)
参考文献数
5
著者
三浦 郁夫 大谷 浩己 市川 洋子
出版者
広島大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

ツチガエルの性連鎖遺伝子SOX3(哺乳類の雄決定遺伝子SRYの元祖遺伝子)の卵巣決定機能を解析した。対立遺伝子W-SOX3とZ. SOX3の5'上流領域にそれぞれに特異的な2種類のエレメントを同定した。ZW雌の未分化生殖線ではW-SOX3の発現が特に高く、CYP19やFOXl2の性的二型発現開始に先んじて発現した。ZZの受精卵へW-SOX3遺伝子を導入し、生殖細胞への導入個体を得たが、卵巣分化は誘導されなかった。
著者
西岡 みどり 住田 正幸 大谷 浩己 奥本 均 上田 博晤 近藤 育志
出版者
広島大学
雑誌
一般研究(A)
巻号頁・発行日
1985

1)わが国で最も普通のトノサマガエルとダルマガエル、著しい体色変化をするアマガエル、特殊な色素細胞をもつアオガエルを主材料として、正常の体色と色彩突然変異について、形態学的、遺伝学的研究を行なった。2)トノサマガエル群では、褐色または緑色の正常色彩、配偶子の放射線照射によって得た9系統の色彩突然変異、野外で発見されたアルビノの10系統、その他黒色眼と灰色眼突然変異について、遺伝と色素細胞の微細構造について調べた。特にアルビノについては、次の重要な新知見を得た。(i) アルビノには遺伝子座の異なる5群があり、第1群は4種類の対立遺伝子によって支配される。(ii) 各アルビノは、外観および黒色素胞内に含まれるプレメラノソームに明らかな違いがある。(iii) 2遺伝子座でアルビノ遺伝子が同型接合になった12種類のアルビノを作り、各アルビノ遺伝子の表現の優劣を明らかにした。(iv) アルビノのトノサマガエルと正常のダルマガエルとの間の戻し雑種について、遺伝子型とランプブラシ染色体の組成との対比,および連鎖と転座の利用によって、各遺伝子の染色体上の位置を推定した。そのほか、オリーブ色と青色の各突然変異遺伝子座のある染色体を推定した。3)アオガエルでは、変態後黄色素胞の一部が下方に移動して、紫色素胞となり、退化した黒色素胞の代りをすることを確かめた。4)トノサマガエル、アマガエル、アオガエル、ツチガエルの黒色眼または灰色眼突然変異が、単一劣性遺伝子によって支配されることを確かめ、それぞれの色素細胞の異常を電顕観察によって明らかにした。5)トノサマガエル、ニホンアカガエル、ツチガエルを用い、色彩突然変異体と正常個体との間の前後キメラを作ったところ、前部が正常のものでは、それの色素細胞が癒着面を越えて後方に移動するが、特に虹色素胞が著しい移動をすることが確かめられた。
著者
大谷浩司 角野 宏司 児島 彰 萩谷 昌己 服部 隆志 劉 樹苓 Koji Otani Hiroshi Kakuno Akira Kojima Masami Hagiya Takashi Hatori Shuling Liu ASTEC 立石電機 京都大学 京都大学 慶応大学 京都大学
雑誌
コンピュータソフトウェア (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.45-60, 1990
被引用文献数
2

並列オブジェクト指向パラダイムに従って実現されたウィンドウ・システムであるGMWと,GMW上でのアプリケーション構築法について述べる.UIMSの一般論に基づいて,ウィンドウ・システム上のアプリケーション構築における並列オブジェクト指向パラダイムの重要性,仮想機械サーバ方式の利点等について議論した後,GMWウィンドウ・システムとそのツールキットについて概観する.GMWは,次のような特徴を持った仮想機械サーバ型のウィンドウ・システムである.アプリケーションのユーザ・インターフェース部を実現するために,新たに設計された並列オブジェクト指向言語Gのコンパイラと仮想機械をサーバ内に持っていること.アプリケーション本体とユーザ・インターフェース部の通信を支援するために,並列オブジェクト指向パラダイムに従ったスタブ生成系を提供していること.G言語によって実現されたユーザ・インターフェース開発環境によって,アプリケーション実行時にもユーザ・インターフェースの編集が可能であること.
著者
大谷 浩一
出版者
山形大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

健常人を対象にし、幼少時期に受けた両親からの養育的要因が、人格特徴・対人関係敏感性に与える影響について検討した。健常日本人を対象に、幼少時期に受けた養育環境、人格特徴全般、対人関係敏感性をそれぞれParental Bonding Instrument(PBI)、Temperament Character Inventory (TCI)、Interpersonal Sensitivity Measure(IPSM)を用いて評価した。本研究より、幼少時期に両親から受けた非機能的な養育的要因は、性特異性を持って、うつ病と関連する人格特徴および対人関係敏感性に影響を与えることが示された。
著者
堀 秀昭 藤本 昭 山崎 美帆 伊藤 のぞみ 大谷 浩樹 小林 康孝 林 正岳
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2007, pp.E0340, 2008

【目的】今回の介護保険制度改正は、「できない」「足りない」を補うだけでなく、「できる」「している」を増やす目標志向型にシフトし、特に運動器の機能向上、栄養改善、口腔機能の向上に関しては加算が行われる。しかし、これらのプランも事業所で行われるだけでは効果はなく、在宅・地域コミュニティで継続されることが重要である。今回、高齢者スポーツ実施を通して継続的に地域で介護予防を実施するために、スポーツ高齢者の身体機能を調査し、スポーツの特殊性を検討するための基本的な調査を行った。<BR>【方法】対象は、スポーツを行っている高齢者366名(平均年齢69.8歳)とスポーツを行っていない高齢者399名(平均年齢76.5歳)とした。スポーツの種類としては、エスキーテニス、バウンドテニス、ラージボール卓球、シルバーバレーボール、グランドゴルフ、マレットゴルフ、ゲートボール、太極拳とした。身体機能測定項目は、片脚立位時間、握力、5m速度とし、各々の測定値から運動機能総合判定指標を算出した。また同時に転倒リスクに関する調査も行った。分析は、実施の有無、種目別、年齢別にて分散分析、また重回帰分析により転倒リスクとの関連を検討した。<BR>【結果】1、片脚立位時間は、太極拳(49.2秒)、シルバーバレー(46.2秒)がマレット(28.0秒)ゲートボール(32.6秒)より有意に長かった。握力は、グランドゴルフ(36.5Kg)エスキー(35.5Kg)バウンド(35.1Kg)ゲートボール(34.3 Kg)であり、太極拳(27.8 Kg)より有意に強かった。5m歩行は、バウンド(2.1秒)がゲートボール(2.8秒)より有意に早かった。運動機能総合判定指標においては、各種目に有意差は認められなかった。2、転倒リスクとの関連では片脚立位時間(p=0.011)握力(p=0.013)が有意な関連が認められた。<BR>【考察】運動機能総合判定指標では各スポーツの種目において違いが認められなかったが、バランス能力の片脚立位時間や総合筋力指標の握力で、スポーツ間に違いが認められた。これは競技特性を表しており、ラケットを使用しての競技は握力が必要であり、前後左右への動きが必要とされるラージボール卓球、シルバーバレーボール、太極拳は片脚立位時間が必要とされる。また転倒リスクと片脚立位時間や握力に関連性が見られたことで、高齢者スポーツを紹介する手段として、高齢者の握力と片脚立位時間を測定し、過去のスポーツ暦を考慮に入れながら、転倒予防を目標としたスポーツ紹介が可能と考える。また運動の精神的効果や社会的効果も報告されており、汗を流す喜びを体験させ、体力の向上は健康感を実感させ、ストレスから解放し、また地域に住む人々とともに運動やスポーツを楽しむことで友達づくりに貢献できるので、高齢者スポーツの推進を積極的に行う必要性がある。
著者
伊藤 直之 大谷 浩樹 山崎 孝 堀 秀昭 水野 勝則
出版者
新田塚医療福祉センター
雑誌
新田塚医療福祉センター雑誌 (ISSN:13492519)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.1-4, 2010-03-31

神経根症状を伴わない急性腰痛患者8例に対し、腰部運動時痛の軽減に焦点を絞り徒手療法を試みた。腰部運動時痛を発生する部位を抽出するために圧痛所見を確認し、圧痛が認められた椎間関節と仙腸関節にはモビライゼーションを、多裂筋と腰方形筋にはリラクゼーションの徒手療法を施行した。徒手療法の即時効果の判定には、腰部運動時痛の強さ、及び可動性運動時痛の強さ、及び可動性評価として腰椎後彎可動性テスト、長座位での体位前屈、上体反らしを徒主療法前後で測定した。その結果、腰部運動時の強さ、腰椎後彎可動性テスト、長座位での体位前屈、上体反らしのすべての効果判定項目で徒手療法後に有意な改善を認めた。徒手療法の即時効果の要因として、体幹伸筋群の筋スパズム軽減による伸張性向上や腰部可動性向上による機械的ストレスの軽減が挙げられ、これらの要因が腰部運動時痛の軽減に繋がったと考えられた。よって、徒手療法の即時効果として運動時痛軽減の効果が期待できることが示唆された。
著者
大谷 浩 冨田 良雄
出版者
京都大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1992

(1)SNGシステムのグレードアップ昨年度開発したオートガイド装置と,分光器のCCDカメラの制御系を結んで,SNGシステムの自動化を行った.このシステムでは観測プログラムの進行にしたがって,このパソコンから,ガイドパソコンへスキャン1ステップを実行する命令がRS232Cを介して送られる.これを受けたガイドパソコンは,スキャン相当量だけガイドのためのCCD読みだしサブフレームを移動する.そうすると望遠鏡はその量だけ方向を修正する.こうして,スキャンが行われる.1ステップのスキャンが終了するとガイドパソコンは,CCDパソコンに終了信号を送信する.これを受信したCCDパソコンは露出を開始する.露出終了後,CCD読みだし,ハードディスクへのデータ保存の後,再びスキャン命令をガイドパソコンに送信する.この様な動作の繰り返しによってSNG観測が行われる.(2)オリオン星雲の観測昨年上の観測から,赤外線領域でもSNG観測が十分に可能であることがわかった.その結果多くの輝線の単色像が得られた.可視域では,Hα,[NII]λ6584,[SII]λ6731などでは非常に高いS/N比のぞうが得られた.赤外では,[OII]λ7326の良好な像が得られ,ややS/Nは低いが[SIII]λ9069でも単色像が得られた.これらは,従来の写真観測によるものよりも測光精度がきわめてよく,質の高いデータである.
著者
鎌田 光宏 大谷 浩一
出版者
山形大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

ドパミントランスポーター(DAT)の-67A/T gene polymorphismおよびIntron 8 VNTRの遺伝子多型、およびドパミンβ水酸化酵素(DBH)の-1021C/T遺伝子多型のそれぞれが健常人の人格特徴に与える影響を多人数の健常人の対象として、Temperament Character Inventory (TCI)を用いて評価して包括的に検討した。その結果、DATではIntron 8 VNTRはTCIのいずれの項目にも関与を示さなかったが、-67A/T多型において女性群においてのみA alleleを持たない対象が有意に低い自己指向性と低い協調性を有することが示された。また、DBHの-1021C/T多型においては、女性群においてのみTalleleを有する対象が有意に高い損害回避傾向と関与することが示された。これらの結果から、この二つの遺伝多型が日本人の性格傾向に関与することが示唆された。
著者
橋本 龍樹 大谷 浩 八田 稔久 宇田川 潤
出版者
島根大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2002

異所性に水晶体を誘導させるため、表皮外胚葉へ水晶体形成に関与する転写調節因子を表皮外胚葉へ導入した。導入時期を決定するため、レポーター遺伝子であるLacZを組み込んだアデノウイルスを、妊娠8日目から13日目の羊水中に注入し、妊娠13日及び14日目に胎児を取り出し、X-gal染色およびβgalactosidase抗体によって感染細胞を検出した。その結果、妊娠9日目に注入した胎児では水晶体と網膜の間にある間葉細胞が感染していたが、水晶体線維細胞には感染していなかった。妊娠11日目に注入した胎児では、水晶体線維細胞の一部が感染していた。分裂期にある細胞にのみ感染し、持続的に感染するLacZを組み込んだレトロウイルスを用いて妊娠10.0日と10.5日目に注入して感染させ、妊娠14日目に胎児を取り出した。その結果、妊娠10.0日に注入した胎児の眼球において、多数の水晶体線維細胞と一部の水晶体上皮細胞、および一部の網膜色素上皮細胞が感染しており、10.5日目に注入した胎児の眼球においては、水晶体全体に感染しており、わずかな網膜色素上皮細胞が感染していた。これらの実験より、注入時期を妊娠9.5〜11.0日とした。水晶体形成に関与している転写調節因子の一つであるFoxE3と、この遺伝子の転写調節領域及びSV40 poly Aを連結させたコンストラクトを作成した。FoxE3の突然変異マウス(dyl/dyl)にこれを導入したトランスジェニックマウスでは、小眼球症が改善することが確かめられている。アデノウイルスによってこの遺伝子を表皮外胚葉へ一過性に導入することにより、水晶体・眼球の組織形成におけるFoxE3の働きを解析できると予測された。ウイルス作成・濃縮過程を経て1.06×10^<10> pfu/mlの濃縮ウイルス液を得た。濃縮ウイルス液を妊娠10.5日目のdyl/dyl胎児の羊水中に注入し、15.5日目胎児における眼球を観察した。その結果、注入した胎児の眼球では、角膜と水晶体上皮の癒着は起こっていなかったが、水晶体線維細胞の走行の乱れや水晶体内に空胞を認め、このウイルスによって水晶体の異常を改善させる得ることが推測された。
著者
末松 芳法 大谷 浩 今井 英樹 一本 潔 清水 敏文 花岡 庸一郎 宮下 正邦
出版者
国立天文台
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1997

空間2次元同時での分光観測(以下では3次元分光観測と呼ぶ)は、天文観測研究者の究極の夢の一つである。本研究は太陽観測としては初めて真に3次元同時の観測を実現し、太陽活動現象の研究に適用したものである。3次元分光観測の技術としては様々な方法が夜の観測では適用されていた。一方、太陽観測では視野、空間分解能、波長分解能への要求が高く、3次元分光観測の実現は容易ではない。本研究では3次元分光観測の1つの手段であるマイクロレンズ・アレイを用いた方法を太陽観測に適用したものである。観測ではスペクトル線の観測が重要であるが、興味あるスペクトル線(Hαなど)では必要な視野、空間分解能、波長分解能を同時に満たす解があることが示せた。結果、マイクロレンズ・アレイも配列数の多いもの、CCDカメラもピクセル数多いものが必要であるが、今日の技術では十分実現可能であった。得られた光学系の設計解は、世界の多くの太陽観測装置に適用可能のものであり、本研究では米国国立太陽天文台サクラメント・ピーク天文台にて本装置の有用性を確かめることができた。特に空間分解能の高い観測では威力を発揮することが示せた。本研究の成果は、2次元像とスペクトル線プロファイル情報の同時取得により、フィルター観測と分光観測の利点を発揮できる観測法により、太陽観測法の新しい展望が開けた、とまとめることができる。具体的には、(1)本装置は既存の望遠鏡・分光器と組み合わせて容易にインストールすることができ、いろいろな太陽観測所の長所を生かした観測が可能であることを示した。但し、視野が狭いため追尾装置との併用が望ましい。(2)2次元同時分光データより、フィルター観測の長所である単色像を再現でき且つ分光器観測の長所である線輪郭解析が可能であることを示した。
著者
川勝 忍 大谷 浩一 和田 正 奥山 直行
出版者
山形大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1999

1.レビー小体型痴呆28例とアルツハイマー型痴呆49例、正常対照30例について、XE-133吸入法シングルフォトンエミッションCT (SPECT)により局所脳血流量を測定した。平均脳血流量はDLBではADや対照と比較して有意に低下していた。脳萎縮の程度はアルツハイマー型痴呆と差がないことから、レビー小体型痴呆においては、網様体賦活系など脳幹機能の障害と関連して大脳皮質の血流が低下している可能性が考えられた。部位的には、アルツハイマー型痴呆では側頭頭頂葉の低下がみられるのに対して、レビー小体型痴呆では側頭頭頂葉に加えて、後頭葉での有意な局所脳血流量低下を認めた点が特徴的であった。これは、幻視の出現との関係が推測された。2.次に、アポリポ蛋白E多型について検討し、ε4アリルの頻度は、対照0.07、アルツハイマー型痴呆0.25、レビー小体型痴呆0.17であり、アルツハイマー型痴呆では有意に高く、従来の報告と一致していた。また、レビー小体型痴呆では有意ではないが高い傾向がみられた。これは、レビー小体型痴呆の多くで老人斑アミロイド沈着が広範囲に認められることと考え合わせると、アミロイド沈着促進の遺伝的危険因子であるアポリポ蛋白Eε4が、アルツハイマー型痴呆の場合と同様に、レビー小体型痴呆でも作用している可能性が考えられた。なお、対象のなかレビー小体型痴呆1例については剖検により診断を確定した。3.以上より、レビー小体型痴呆は、画像所見およびアポリポ蛋白E多型からみた遺伝的危険因子において、アルツハイマー型痴呆と共通する病態を有する疾患であることが推察された。