著者
吉田 有里 上甫木 昭春 田原 直樹 澤木 昌典
出版者
一般社団法人 環境情報科学センター
雑誌
環境情報科学論文集
巻号頁・発行日
vol.16, pp.31, 2002

本研究は、道路拡幅や区画整理などにより寺社や民家の敷地内から道路上にはみ出して位置することになった路傍樹についてその現状を把握し、継承のあり方を考察することを目的とした。調査対象木は大阪市内に現存する23本とし、現地調査とヒアリング調査により路傍樹の現状を把握すると共に、3箇所の路傍樹を選定して、周辺住民に対するアンケート調査を行った。その結果、路傍樹に対する認知度は高く、好評価を得ており保全意識も高いが、管理への参加意向が低いことが問題であることが明らかとなった。また、対象木をよく知っている人ほど保全意識、管理への参加意向が高く、路傍樹に対する認知度を高めることが重要であると考えられた。
著者
柴田 祐 田原 直樹 薄井 謙一 福田 忠昭
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 : 日本造園学会誌 : journal of the Japanese Institute of Landscape Architecture (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.59, no.5, pp.233-236, 1996-03-29

本論文では,急激な都市の近代化が進むインドネシアの都市居住のあるべき姿を明らかにするため,計画的住宅地内の戸建て住宅の庭に着目して,その空間利用の実態を把握するとともに,都市居住に占める位置について考察することを目的としている。スマトラ島メダンを事例として,タイプの違う3つの戸建て住宅地において観察およびヒアリング調査を行い,住宅と庭の関係,庭の使われ方の2つの点に着目して考察を行った。その結果,庭が住居の前後に分節化されていること,前庭と後庭では住宅との空間的関係に応じて異なった役割を持つこと,前庭は公的で見せる性格が強く,後庭は私的で実用的な性格を持つことがわかった。