- 著者
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由利 素子
- 雑誌
- 文化学園大学紀要. 服装学・造形学研究
- 巻号頁・発行日
- vol.43, pp.31-38, 2012-01-31
最近のタイツは防寒用としてだけでなく、柄や色などが豊富で、おしゃれを演出する一部として着用されている。そこで、20 代の女子学生を対象に、柄と肌の露出程度が異なる5 種のブラックタイツを用いて印象評価を行い、タイツの印象に及ぼす柄と肌露出度の影響について13 の評価項目を用いて調査することにした。印象評価は、タイツを脚型に着装させ、SD 法で行った。その結果、タイツの評価要因は、露出度の影響を受けて評価が行われる評価項目と柄の印象で評価される評価項目、柄と露出度両方の影響によって評価される評価項目に分かれることがわかった。各13 評価項目の評価値について主成分分析を行った結果、『魅力』と『品の良さ』の2 成分が抽出できた。5 種のタイツともに『魅力』あるタイツではあるが、露出度が小さすぎるもの、あるいは大きすぎるものは『魅力』が低くなる。また、網柄タイツより花柄タイツの方が『魅力』があると評価されている。『品の良さ』に関しては、柄に関係なく露出度が大きくなるに従い、上品から下品に変化することが判った。