著者
松ヶ谷 玲弥 塩見 康博 邢 健 糸島 史浩 甲斐 穂高
出版者
一般社団法人 交通工学研究会
雑誌
交通工学論文集 (ISSN:21872929)
巻号頁・発行日
vol.6, no.2, pp.A_121-A_130, 2020-02-01 (Released:2020-02-06)
参考文献数
13

近年,高速道路の交通容量が経年的に減少傾向にあることが報告されており,その原因究明と対策の検討が急務的課題となっている.本研究では,交通容量の変化要因を考察するため,過去と現在のミクロレベルでの交通流特性の差異を検証することを目的とした.具体的には,都市間高速道路(関越道,中国道,名神)の単路部ボトルネックを対象に,過去・現在の 2 時点で収集された車両感知器パルスデータを用い,車線利用率や追従車頭時間分布,TTC (Time to collision),希望走行速度分布,車群台数分布の変化を分析した.その結果,全体的な傾向として,追越車線利用率,追従車頭時間,TTC は全体的に増加傾向にある一方,希望走行速度,車群構成台数は減少傾向にあることが,交通容量減少の要因となっている可能性を明らかとした.
著者
松ヶ谷 玲弥 塩見 康博 邢 健 糸島 史浩 甲斐 穂高
出版者
一般社団法人 交通工学研究会
雑誌
交通工学論文集
巻号頁・発行日
vol.6, no.2, pp.A_121-A_130, 2020

<p><tt>近年,高速道路の交通容量が経年的に減少傾向にあることが報告されており,その原因究明と対策の検討が急務的課題となっている.本研究では,交通容量の変化要因を考察するため,過去と現在のミクロレベルでの交通流特性の差異を検証することを目的とした.具体的には,都市間高速道路(関越道,中国道,名神)の単路部ボトルネックを対象に,過去・現在の </tt>2 <tt>時点で収集された車両感知器パルスデータを用い,車線利用率や追従車頭時間分布,</tt>TTC (Time to collision)<tt>,希望走行速度分布,車群台数分布の変化を分析した.その結果,全体的な傾向として,追越車線利用率,追従車頭時間,</tt>TTC <tt>は全体的に増加傾向にある一方,希望走行速度,車群構成台数は減少傾向にあることが,交通容量減少の要因となっている可能性を明らかとした.</tt></p>
著者
大平 麻由佳 中川 元斗 大田 政史 石橋 康弘 有薗 幸司 横山 誠二 甲斐 穂高 山口 雅裕
出版者
大学等環境安全協議会
雑誌
環境と安全 (ISSN:18844375)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.31-42, 2015-03-31 (Released:2015-04-10)
参考文献数
58

亜鉛は、メッキや真鍮の原料などに広く用いられる工業的に重要な金属であり、人体の必須ミネラルでもある。一方、大量摂取は他の重金属と同様、ヒトを含めた生物にとって有害であり、日本においても環境基準が設定されている。本研究では、亜鉛暴露がメダカ仔魚に与える影響を検討した。塩化亜鉛溶液を用い、亜鉛イオンのメダカ仔魚に対する96時間後の半数致死濃度を求めたところ、5.4(5.2-5.7 95% CL)mg/Lであった。また、塩化ナトリウムやリン酸二水素ナトリウム共存下では、塩化亜鉛の毒性が大きく軽減され、特にリン酸二水素ナトリウムの毒性軽減効果が顕著だった。また、塩化亜鉛溶液に曝露した仔魚において、組織学的に重篤な異常は認められず、培養細胞で報告されている細胞増殖の抑制も認められなかった。以上の結果から、ナトリウム塩の種類によって亜鉛の急性毒性に対する軽減効果に違いがあることが確認された。また、培養系における細胞の傷害は個体レベルで生じる傷害を必ずしも反映していないことが示された。