- 著者
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水野(松本) 由子
伊達 進
甲斐島 武
- 出版者
- 一般社団法人電子情報通信学会
- 雑誌
- 電子情報通信学会論文誌. B, 通信 (ISSN:13444697)
- 巻号頁・発行日
- vol.85, no.8, pp.1261-1268, 2002-08-01
- 被引用文献数
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5
近年のインターネットの普及及び高速化など情報産業技術の発達は著しい.そのなかでグリッドと呼ばれる広域分散計算環境が注目されており,グリッドを用いた様々なプロジェクトが進みつつある.-方,高齢化社会における脳疾患や心疾患の増加や,異常犯罪を犯す若年者の脳機能発達異常など,深刻な疾病が社会問題となっている.また,MEG(脳磁図),PET(陽電子放射断層撮影装置),fMRJ(核磁気共鳴機能画像法),NIRS(近赤外線分光器)などの高度先進医療機器や最先端技術を用いた医療検査法が開発・導入され,更に,ゲノム解析や治療等への応用及びポストゲノムと目される再生医療などの新しい治療方法が用いられるようになってきた.このような状況のもと,バイオメディカル分野でもネットワークを用いた遠隔医療への期待が大きくなってきている.本論文では,広域分散コンピューティング環境での医療応用の現状と必要性を述べるとともに,望まれる医用インフラストラクチャについて考察する.