著者
畑 宗平
出版者
一般社団法人 日本理科教育学会
雑誌
理科教育学研究 (ISSN:13452614)
巻号頁・発行日
vol.59, no.3, pp.457-465, 2019-03-25 (Released:2019-04-12)
参考文献数
10

高校化学の授業で加熱操作を必要とする有機化学反応をマイクロスケール実験で行うことは有意義である。しかし,マイクロスケール実験専用のガラス器具と加熱器具の配備は経済的に困難である。そこで,教員がハサミとペンチを用いて短時間で作成できる,液体の加熱を伴うマイクロスケール実験等で使用が可能な,「簡易加熱器具」の開発を検討した。開発に当たっては,①加熱動作が安全で製作費が安価であること。②多種多様な市販のガラス器具に対応できること。③製作工程が簡略であることの3点に留意した。その結果,市販の小型ガラス実験器具を用いた溶液等の加熱実験を安全に行うことができて多様な小型ガラス器具の形状に対応が可能な簡易加熱器具を安価で容易に作製できる方法を開発した。