著者
北原 滝男 高野 二郎 白井 孝三
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌(化学と工業化学) (ISSN:03694577)
巻号頁・発行日
vol.1987, no.1, pp.122-124, 1987-01-10 (Released:2011-05-30)
参考文献数
8
被引用文献数
1

The reaction of acridine hydrochloride with aniline in the presence of lead(IV) oxide, peroxides of alkaline earth metals, metal chloride or mercury(II) sulfate as an oxidizing agent was examined. It was disclosed that metal chlorides (such as silver chloride and mercury(II)chloride) were effective to give 9-(4-aminophenyl)acridine in high yields.
著者
李 民雄 小林 幸夫 熊本 高信 白井 孝三
出版者
The Society of Synthetic Organic Chemistry, Japan
雑誌
有機合成化学協会誌 (ISSN:00379980)
巻号頁・発行日
vol.34, no.4, pp.228-231, 1976-04-01 (Released:2009-11-13)
参考文献数
5
被引用文献数
1 1

アミノグアニジン臭化水素酸塩と臭化シアンとの反応によりアミノグアニジンは4位の窒素がニトリル化され, これが直ちに加水分解された1-グアニルセミカルバジド臭化水素酸塩 (1), ならびにニトリル基にさらにアミノグアニジン塩が付加した直鎖状N1, N2-ジグアニジノグアニジン三臭化水素酸塩 (2) のいずれも新規化合物を得た。 (1) はmp186℃ (分解) の白色鱗片状結晶で, 非極性溶媒には不溶, 水, エタノール, ジメチルホルムアミド, ジメチルスルホキシドなどに可溶である。 (2) はmp238℃ (分解) の白色結晶で, その溶解性は (1) とほぼ同様であるが, エタノールには難溶である。(1) および (2) を酢酸ナトリウム存在下に無水酢酸でアセチル化すると閉環し, それぞれトリアゾール環を有する3-アセトアミド-5-メチル-1, 2, 4-トリアゾール, ならびに3, 5-ジアセトアミド-1, 2, 4-トリアゾールを生成する。なお, (2) を塩基性水溶液中で煮沸すると脱アンモニア閉環して3-アミノ-5-グアニルヒドラジノ-1, 2, 4-トリアゾール (3) を73.3%の好収率で得た。以上の結果からアミノグアニジン塩と臭化シアンとの反応では予想した3, 5-ジアミノ-1, 2, 4-トリアゾール (別名グアナゾール) は得られず, 直鎖状化合物を生成することがわかった。