著者
山本 晴彦 岩谷 潔 高山 成 白水 隆之 土谷 安司 兼石 篤志 原田 陽子 東山 真理子
出版者
日本自然災害学会
雑誌
自然災害科学 (ISSN:02866021)
巻号頁・発行日
vol.27, no.3, pp.291-306, 2008-11-29
被引用文献数
1

Typhoon No. 0613 (SHANSHAN) went north up the west coast of Kyushu on September 17, 2006. After the typhoon landed near Sasebo city, Nagasaki past 18:00, it escaped from northern Kyushu into the Sea of Japan. As the typhoon passed through, it triggered a tornado in Nobeoka City of Miyazaki Prefecture, with the peak gust speed recorded at 46.0m/s (14:06) at Asahi Kasei Corporation. The length of the tornado path was estimated as 7.5km and the maximum width 300m based on the damage investigation. The tornado caused 3 fatalities, and around 1,300 damaged homes. The Fujita and Pearson scales were estimated to be F2 and P2, based on the extent of the tornado damage, and the length and width of the damage, respectively.
著者
白水 隆
出版者
日本鱗翅学会
雑誌
やどりが (ISSN:0513417X)
巻号頁・発行日
vol.1989, no.136, pp.2-8, 1989

(1)ヒョウモン類,ドクチョウ類の基本食草がスミレ目(牧野のイイギリ亜目)であることは確実,他の食草はそれからの二次的,三次的転換である。(2)ホソチョウ類の基本食草はスミレ目またはイラクサ目,スミレ目の公算が大きい。アメリカのホソチョウ類の主食草キク科はスミレ目からの二次的あるいは三次的転換と考える。(3)テングチョウ類,コムラサキ類,イシガケチョウ類,クビワチョウ類の基本食草がイラクサ目であることは確実。スミナガシ類もその基本食草はイラクサ目であると思われる。(4) 真正タテハ類のうち,ヒオドシチョウ群,アカタテハ群の基本食草はイラクサ目。タテハモドキ群(アフリカのSalamis,Catacroptera,新熱帯のAnartia,Siproeta,東洋熱帯のKallima,Doleschalliaなどを含む)の食性(キツネノマゴ科,ゴマノハグサ科,クマツヅラ科が中心となるもの-この3科は牧野の管状花目に含まれる1群-)はイラクサ目からの二次的転換と考える。ヒョウモンモドキ類の食性はタテハモドキ群やヒメアカタテハ属のそれの僅かな変形,同様にイラクサ目からの転換と考える。(5)カバタテハ類の基本食草がタカトウダイ科であることは確実,ムクロジ科食はそれからの二次的転換と考える。(6)イチモンジチョウ類の中の真正イチモンジ群の基本食草はアカネ目,その他の食草はそれからの二次的転換と考える。この群にみられるタカトウダイ科食は原始食草の名残りである可能性もある。ミスジチョウ群,Euthalia群の食性は多岐に分化しており,資料不足,筆者の研究不足で推定ができない。(7)フタオチョウ類の基本食草をタカトウダイ科と推定。マメ科,ムクロジ科,その他の科はそれからの二次的転換と考える。以上でスミレ目,イラクサ目,アカネ目,フウロソウ目(タカトウダイ科)の4群がタテハチョウ科の主要な基本食草として浮かびあがってきたが,これらの関係はどうであろうか。私は大胆にタカトウダイ科食が原始食草,タテハチョウ科の分化の初期にスミレ目に移った1群,イラクサ目に移った1群,アカネ目に移った1群があり(これに準ずる重要な食草群はムクロジ科など他にもいくつかある),これらの食草(食性)を中心にして,さらに分化,発展したのが現在のタテハチョウ科の食性であると考えたい。
著者
白水 隆
出版者
日本鱗翅学会
雑誌
蝶と蛾 (ISSN:00240974)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, 1958-02-15
著者
白水 隆
出版者
日本鱗翅学会
雑誌
蝶と蛾 (ISSN:00240974)
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, pp.23-29, 1961-10-20

1961年6〜7月の台湾旅行の際に,埔里の木生(モクセイ)昆虫採集所の余清金氏の蒐集品中に台湾より未記録の美麗なアゲハチョウ科の1種を見出し,幸にこれを譲り受けて研究することが出来た.調査の結果,本種は支那大陸より知られるIphiclides alebion (GRAY,1852)の顕著な1新亜種と認むペきものであることを知ったので,次に新名を付して記載したい.また和名は余清金氏の功績を記念するため,同氏の経営になる木生昆虫採集所に因んでモクセイアゲハと呼ぶことにしたい.