著者
白須 洋子 米澤 康博
出版者
日本ファイナンス学会 MPTフォーラム
雑誌
現代ファイナンス (ISSN:24334464)
巻号頁・発行日
vol.24, pp.101-127, 2008-09-30 (Released:2018-12-07)
参考文献数
67
被引用文献数
2

本稿は,1997年から2002年前半までのいわゆる金融逼迫時における国内社債流通利回りの対国債スプレッド(杜債スプレッド)変動を実証的に分析し,その変動要因を明らかにすることを目的としている.分析の結果,金融逼迫時等の状況下では,投資家は,より流動性のある社債又は国債へ,あるいは,より安全性の高い高格付け債に資金需要を逃避させる,いわゆるflight to liquidityあるいはflight to qualityと言われる現象が見受けられた.前者は流動性制約を有する投資家の流動性需要によって,後者は投資家の危険回避度の高まりによってそれぞれ説明できることがわかった.また両現象のうちflight to liquidityの方が強いことも明らかになった.流動性に関しては,これまでの分析はマーケット・マイクロストラクチャーの視点から見た,執行コストを分析の対象としたものであったが,本稿は投資家の流動性需要という価格に直接的に影響を与える要因を取り上げた点に特長があり,従来の実証分析とは大きく異なる.
著者
東本 裕子 天木 勇樹 白須 洋子
出版者
横浜商科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2022-04-01

本研究は、国際的志向性が低い学生の異文化感受性を育て、英語力と共に自己効力感を向上させる英語・異文化理解教育に貢献することを目指す。具体的には次の項目について研究を行う。1つ目として、国際的志向性が低い学生の異文化や英語に対する心持ちや背景に関する調査を行う。2つ目は、異文化感受性発達モデルによる各段階の学生への効果的な異文化理解指導法を考案する。3つ目は、異文化協働学習等コロナ禍でも可能なオンラインを含む交流学習を通し、異文化への興味喚起と英語学習への意欲変化を検証する。4つ目は、既存の発達尺度と英語・異文化理解指導法の見直し、教育理論の改善、高度化を図る。