著者
中澤 克成 横嶋 哲 石川 秀平 久末 信幸
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:24366021)
巻号頁・発行日
vol.79, no.1, pp.22-00116, 2023 (Released:2023-01-23)
参考文献数
46

レベルセット法とVOF法は気液二相流解析によく利用されるものの,両者を客観的に比べた例は希少である.前報(土木学会論文集 A2, 76(2), I 439, 2020)ではACLS法(レベルセット法)とCICSAM法(VOF法)の主に界面移流精度を比べた.本報ではTHINC/WLIC法(VOF法)を加え,複数の気液二相流問題を対象に,精度と計算負荷を比較した.一般にレベルセット法は質量保存に,VOF法は界面曲率評価に難があるものの,ACLS法は界面識別関数の変更,VOF法はS-CLSVOF法の導入によって問題点が大幅に改善された.界面ソルバー単独ではACLS法が他の2手法の数倍の計算負荷を伴うものの,気液二相流解析では流体ソルバーの負荷が卓越するので,トータルの計算負荷はほとんど変わらない.
著者
石川 秀平 横嶋 哲 久末 信幸 早瀬川 拓馬
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集A2(応用力学) (ISSN:21854661)
巻号頁・発行日
vol.76, no.2, pp.I_439-I_449, 2020 (Released:2021-02-01)
参考文献数
24
被引用文献数
1

レベルセット法と VOF 法は共に気液混相流の数値解析によく利用される.しかし両者を客観的に比較した例はほとんど存在しない.本研究ではレベルセット法系統の ACLS 法と VOF 法系統の CICSAM 法を同一問題に適用し,両者の特徴理解を試みた.検証の結果,同一条件下では ACLS 法が高い精度を示した.CICSAM 法はCFL 数の制約が厳しいものの,低 CFL 数条件下では ACLS 法に匹敵する結果を得た.VOF 法は界面法線や曲率の算出精度に難があり,表面張力が重要な問題では曲率評価の精緻化が必要となる.ACLS 法は 2 種類の界面識別関数の保持,および VOF 法では不要な再初期化が必要であり,CICSAM 法よりも実装の難易度と計算負荷は高い.界面捕獲法の選択においては,これらの要素を総合的に判断することが必要となる.