著者
石川 雄治 古閑 文哉 内田 守譜 矢内 伸佳 渡邊 鋼一 佐藤 亮一
出版者
福島県農業総合センター
巻号頁・発行日
no.9, pp.33-38, 2018 (Released:2018-08-02)

飼料由来の放射性セシウムにより体内が汚染された黒毛和種雌牛の飼い直し期間を短縮するために、ゼオライト給与による放射性セシウムの排出促進効果を検討した。試験では、清浄飼料にゼオライトを添加して給与した期間中の血液、尿及び糞の放射性セシウム濃度を測定するとともに、牛放射能測定装置により筋肉中放射性セシウム濃度の推定を行ったが、ゼオライト給与による放射性セシウムの排出促進効果は確認できなかった。
著者
山本 朱美 高橋 栄二 古川 智子 伊藤 稔 石川 雄治 山内 克彦 山田 未知 古谷 修
出版者
日本養豚学会
雑誌
日本養豚学会誌 = The Japanese journal of swine science (ISSN:0913882X)
巻号頁・発行日
vol.39, no.1, pp.1-7, 2002-03-10
被引用文献数
20

肉豚に、欠乏するアミノ酸を添加した低タンパク質飼料を給与し、尿量、糞尿への窒素排泄量およびアンモニア発生量に対する影響を調べた。体重約35kgの去勢豚12頭を代謝ケージに収容し、標準タンパク質飼料(CP16.4%、標準CP区)またはアミノ酸添加低タンパク質飼料(CP10.9%、低CP区)をそれぞれ6頭に28日間にわたり不断給与した。試験開始後8~12日目に窒素出納試験を実施し、また、28日目に糞および尿を採取してアンモニアの発生量を調べた。その結果、増体量、飼料摂取量および飼料要求率ではCP水準による差は認められなかったが、飲水量は低CP区で標準CP区の約87%と少なくなり、尿量は低CP区で67%に低減する傾向を示した。また、糞および尿への窒素排泄量は、低CP区では標準CP区に比較してそれぞれ82%および50%に、また、総窒素排泄量は62%に減った。さらに、糞尿混合物からの発生アンモニア濃度は、混合1日目で、低CP区は標準CP区の36%と著しく低くなった。以上の結果より、飼料中のアミノ酸バランスを整えた低CP飼料を肉豚に給与すれば、発育成績は損なわずに、糞尿への窒素排泄量が減るばかりでなく、尿量およびアンモニア発生量も低減されることが示された。