著者
石田 もえこ 石川 麻夕子 工藤 幹彦 草間 かおる
出版者
公益社団法人 日本栄養士会
雑誌
日本栄養士会雑誌 (ISSN:00136492)
巻号頁・発行日
vol.64, no.4, pp.211-219, 2021 (Released:2021-04-01)
参考文献数
20

本研究の目的は、初めて糖尿病と診断された患者に対する初回栄養食事指導記録から把握した食生活習慣と料理・食品群別摂取量の問題点(以下、アセスメント)および改善すべき点(以下、プラン)のキーワードを明らかにすることである。方法は、アセスメントおよびプランの文章から、キーワードを抽出した後、その出現頻度について検討した。さらに、1年後の血糖コントロール状況に着目した解析では、HbA1c 7.0 %未満達成群(84人)と未達成群(21人)におけるキーワードの出現頻度について比較した。出現頻度が高かったキーワードは、アセスメントにおいて「飲酒および嗜好飲料の過剰」、プランにおいて「飲酒の減少」および「主食計量」であった。注目すべき点としては、未達成群のアセスメントでは、「外食過剰」の出現頻度が達成群に比較して高かった(p=0.041)。これにより、初回栄養食事指導において把握したアセスメントおよびプランのキーワードが明らかとなった。