著者
神戸 伸輔
出版者
特定非営利活動法人 組織学会
雑誌
組織科学 (ISSN:02869713)
巻号頁・発行日
vol.33, no.1, pp.14-23, 1999 (Released:2022-07-27)
被引用文献数
1

経済学では組織を契約の集まりとみなす.これは経済学が個人主義を方法論として取るからである.ここでの契約の概念は,インセンティブ契約やまた暗黙の契約を含んで考えられる.最近では,契約では細かく行動を定めるのではなく,誰が決めるかを決めたり(不完備契約),あるいは相互関係のルールを決める(ゲーム・プレイング・エージェント)ことも,契約の果たしている役割として注目されてきている.