著者
神田 豊隆
出版者
新潟大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2020-04-01

本研究は、主に1950年代から70年代を対象として、日本社会党・民社党の役割を軸に、アジアにおける各国社会党のネットワークの歴史を論じることを目的とする。従来、戦後日本外交史の分野においては、革新勢力を対象とする研究は少なかった。国際関係史・冷戦史の分野でも、社会民主主義勢力の国際ネットワークへの関心は希薄であった。とりわけ本研究は、次の問いを考察する。「米ソ双方と一線を画す社会民主主義を奉じて連帯を図ったアジアの社会党ネットワークは、いかなる多国間協力のあり方を模索したのか」。その中で「日本の革新勢力はどのような役割を果たし、いかなるアジア秩序の姿を目指したのか」。