著者
福田 朝生
出版者
中央大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2013-08-30

石礫群と水の三次元運動を詳細に解析することが出来る数値移動床水路を用い,混合粒径の石礫による数値移動床実験を実施した.混合粒径中の粒径毎の相互干渉機構を考察するため,移動中の粒子が河床と衝突する際に受ける力を粒径毎に計測した.その結果,大きな粒子ほど鉛直上向きの力を受けて移動していることが明かとなった.球群を用いた数値移動床実験を実施し,球と石礫の両数値移動床実験結果の比較から,粒子運動に及ぼす粒子形状の効果を考察した.球と石礫の粒径別流砂量の比較より,石礫形状の粒子の方が,球と比較し,粒径別流砂量の差が小さくなることがわかった.
著者
熱海 孝寿 福田 朝生 福岡 捷二
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B1(水工学)
巻号頁・発行日
vol.77, no.2, pp.I_619-I_624, 2021

<p> 本研究では,粒径幅の広い石礫河川の移動床現象の理解を深めるため,1オーダー異なる粒径幅を有する粒子群を用いて数値移動床実験を実施し,河床付近で跳躍運動する粒子群について分析を行い河床構造の変化を調べた.その結果,河床表層の全粒径が移動する場合,最大粒径程度の厚さの交換層で強い鉛直分級が生じ,粒径が大きいほど河床の鉛直上方に連続して位置すること,また,跳躍時の粒子運動の軌跡から,小粒径粒子が堆積層内に落下する様子や流体力によって上昇する様子が見られた.最後に本研究から明らかになった課題を示している.</p>