著者
植野 妙実子
出版者
中央大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

フランスでは、立法過程・政策決定過程において、憲法院とコンセイユ・デタが大きく関与する。とりわけ憲法院は、法律の違憲審査を通して、立法のあり方にも影響を及ぼしている。他方で国家の行政上の重要な役割を担っているのはコンセイユ・デタであるが、コンセイユ・デタと憲法院との連携は、機関として行われているばかりでなく、人的配置においても行われている。このような協力を通して、国家としての一貫性、安定性を図っている。こうした関係において、憲法院がいかに公正に合理性をもって人権保障を図るかが、市民にとっては重要になる。
著者
高橋 和則
出版者
中央大学
巻号頁・発行日
2017

元資料の権利情報 : この資料の著作権は、資料の著作者または学校法人中央大学に帰属します。著作権法が定める私的利用・引用を超える使用を希望される場合には、公開者へお問い合わせください。
著者
河野 哲宏
出版者
中央大学
巻号頁・発行日
2015

元資料の権利情報 : この資料の著作権は、資料の著作者または学校法人中央大学に帰属します。著作権法が定める私的利用・引用を超える使用を希望される場合には、公開者へお問い合わせください。
著者
阿部 顕三 安達 貴教 花薗 誠 大湾 秀雄
出版者
中央大学
雑誌
挑戦的研究(萌芽)
巻号頁・発行日
2018-06-29

本研究では、日本酒の経済分析(サケノミクス)に関する萌芽的研究を行った。調査研究では、聞き取り調査によって、日本酒の生産者の効率化や輸出と差別化の関連に関する示唆を得た。実証研究では、小売データを用いて、季節的な消費行動の変化や他のアルコール飲料との代替性などについて示唆を得た。また、理論分析おいては、大企業と小企業が共存する経済モデルを応用し、日本酒に対する需要変化の影響を明らかにした。
著者
所 雄章 香川 知晶 西村 哲一 佐々木 周 村上 勝三 山田 弘明 持田 辰郎
出版者
中央大学
雑誌
総合研究(A)
巻号頁・発行日
1990

デカルトの『省察』のラテン語原典(「Meditationes de Prima Philosophia」)のー共同作業によるー包括的な研究、それがわれわれの目的であって、過去二回(昭和58ー60年度と昭和63年度と)の実験を承け、今回は「第五省察」(昨年度)と「第六省察」(本年度)とをその対象とした。彼のこの形而上学的主著についてわれわれは、(イ)字句の釈義を踏まえたテクストの正当的な読み方の探求、(ロ)それら二つの「省察」に含まれる本来的に哲学的な諸問題の問題論的究明、という二つの作業とを軸として、即テクスト的な研究を遂行した。先ず、「テクストの読み」という点について言えば、この作業は主として研究代表者が担当したが、その際、語句の釈義と併せて、『省察』の古典的な(duc du Luynesの)仏訳本は固よりのこと、近時公刊の英訳書や仏訳書における原テクストの(言うならば、新しい)読み方をも参照し、かつまた古版本ー1642年の初版本や1642年の二版本ーと現行のAdamーTannery版とのテクスト的異同も視野のうちに置いた。次に、「哲学的な諸問題の究明」という点について言うと、「第五省察」と「第六省察」とにおいては、「神存在の存在論的証明」と「デカルトの循環」と「<物心の実在的な区別>によるデカルト的<二元論>」と「<物心分離>的アスペクトと<物心結合>的アスペクトとのデカルト的<二元性論>」とが最も重要な問題であるが、それら四つを主要な対象とする究明の作業は、担当の研究分担者がその問題に係わる今日の代表的なデカルト史家幾人かの解釈を要約したリポ-トを元にして全員で討議し、全員のいわば最大公約数的なーあるいはむしろ、最小公倍数的なー見解を集約するという、そういう仕方で推進された。以上の二点を軸とする研究成果の委細は、テクストの即テクスト的な研究というわれわれの研究の性格上、「実験報告書」の閲読に俟つ。
著者
栗田 尚弥
出版者
中央大学
雑誌
法學新報 (ISSN:00096296)
巻号頁・発行日
vol.121, no.9, pp.185-232, 2015-03

本稿は、幕末の海防論者であり、陽明学者である平戸藩士葉山佐内の思想について分析するとともに、その思想の吉田松陰への影響について論じたものである。著者は、海防論、対外観、陽明学(王陽明および大塩平八郎)に視点を置いて佐内の思想を見るとともに、「西洋兵学への開眼」、「対外観の変化」、「民政の重視」、「陽明学との邂逅」の四点について、佐内の思想が松陰に与えた影響について論じている。これまで、平戸留学が吉田松陰の思想に大きな影響を及ぼしたということはしばしば論じられたきたが、葉山佐内との関係性において論じられたものはほとんどなく、佐内自体の研究も極めて少なかった。本稿は、佐内の思想の持つ合理性、脱中華思想性、平等性を論証するとともに、この思想を受容することによって、松陰が単なる伝統的兵学者から「思想家」へと脱皮したことを明らかにした。
著者
吉見 義明 田中 祐介 小薗 崇明
出版者
中央大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2015-04-01

研究代表者は、研究協力者とともに、「野原武雄日記」1929年-1941年, 1948年-1956年, 1966年-1970年(岐阜県歴史資料館所蔵)・「宮下土義日記」1966年1月1日-1971年8月31日(個人蔵)の撮影を行い、また新たに「笠原徳日記」1954年-1989年(「女性の日記から学ぶ会」所蔵)の撮影を行った。また、関連する個人の日記約190冊を古書店から入手した。これらは、いずれも様々な角度から高度成長期の民衆意識の解明に資するものである。「女性の日記から学ぶ会」所蔵の日記類の目録作りを行ない、「時岡八七子日記」の目録化を完了した。また、国立国会図書館所蔵の高度成長期の日記類の調査を行い、本年度は全体の三分の一程度のチェックを行った。「女性の日記から学ぶ会」総会シンポジウムと八千代市中央図書館市制50周年記念シンポジウムに協力し、総論「日記にみる高度成長期」を担当・報告した。これは、次年度に予定している学術シンポジウムの準備を兼ねている。「野原武雄日記」の共同研究を行い、地域の遺族会会長としての軌跡を追い、その成果を公表した。研究分担者(田中祐介)は、「女性の日記から学ぶ会」所蔵日記類の目録作りを継続し、これまでにその約8割を目録化した。また、韓国で開かれた「日記文化」に関するシンポジウムに参加し、日記に関する国際共同研究への糸口を開いた。また、近代の日記文化に関する著書の編集を行ない、刊行した。12月に新たに研究分担者となった小薗崇明は、研究分担者としての活動の期間が今年度はほとんどなかったが、上記の「野原武雄日記」・「宮下土義日記」の撮影に参加した。上記の調査・研究により、高度成長期の日本民衆のデモクラシー意識の特徴とその変容について、民衆世界の変容とともに、具体的に解明できる条件ができた。
著者
塚瀬 進
出版者
中央大学
巻号頁・発行日
2014

元資料の権利情報 : この資料の著作権は、資料の著作者または学校法人中央大学に帰属します。著作権法が定める私的利用・引用を超える使用を希望される場合には、公開者へお問い合わせください。
著者
谷口 洋幸
出版者
中央大学
雑誌
法學新報 (ISSN:00096296)
巻号頁・発行日
vol.116, no.3, pp.523-548, 2009-09
著者
曾 文莉
出版者
中央大学
巻号頁・発行日
2021

【学位授与の要件】中央大学学位規則第4条第1項【論文審査委員主査】飯塚 容(中央大学文学部教授)【論文審査委員副査】榎本 泰子(中央大学文学部教授),山口 守(日本大学文理学部教授)
著者
遠藤 佳代子
出版者
中央大学
巻号頁・発行日
2015

元資料の権利情報 : この資料の著作権は、資料の著作者または学校法人中央大学に帰属します。著作権法が定める私的利用・引用を超える使用を希望される場合には、公開者へお問い合わせください。
著者
大須 眞治
出版者
中央大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2000

長野県伊那市の2つの農業集落の農家実態調査を行った。これらの農業集落については、すでに1977年と1989年の2回、同様の実態調査を行っており、今回は3回目になる。調査により各農家の農業経営の状況、世帯員の農業及び兼業の就業状況、社会保障の状況などについて、これまで行ってきた調査結果と、比較検討し、この間の変化の状況を明かにした。その結果、農業経営の長期的な衰退状況に大きな変化はないが、農家世帯員の就業状況についてこれまでと異なった動きが微妙に出ていることが確認された。この動きは、農外の就業状況に関連して起こっている。長期にわたる経済の停滞、深刻な失業状況が「農村地域労働市場」に「溶解」現象といわれるものを起こさせてきている。これまで「農村地域労働市場」は、一定の地域的な完結性を持っていたが、それに緩みが生まれてきた。農家世帯員の就業状況、農業経営の状況を詳細に跡付けして、これらの変化の意味、変化の程度を解明し、秤量した。「農村地域労働力市場」は、農家から農外へ労働力の流出局面が前面に出ていたが、それがわずかに弱化し、相対的に労働力の還流側面が強くなってきている。これは、農業経営を活性化させる契機としてどの程度の有効性を持つか調査分析し、また、農村が果たす失業の緩衝機能について、今日どの程度の機能を残しているかについても調査分析することができた。最後に、こうした農村に生じている新しい動きについて、農業インターン研修生及び「農業退職者の会」の実態調査を行い、新しい動きが農業生産の担い手層確保について有効性と限界について実証分析を行って、農村が今後どのように変化していくかについて農村就業者の実態分析から明かにすることができた。

4 0 0 0 OA 戦時国際法

著者
立作太郎 著
出版者
中央大学
巻号頁・発行日
1913
著者
白根 靖大
出版者
中央大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2020-04-01

本研究は、院政期の貴族藤原頼長の日記である『台記』を史料学的な視座から研究し、中世古記録研究の進展に寄与することを目指すものである。『台記』は頼長の自筆本が現存せず、史料としては写本に頼らざるを得ない。その写本は近世に作成されたものが大半で、字句や記述に異同があるにもかかわらず、写本そのものの史料学的研究はほとんどない。そこで、本研究では、現存する諸写本の継承性などを精査して類型化・系統化を行い、各写本の特徴や活用するうえで踏まえるべき史料的性格を解明する。