著者
福田 都代
出版者
日本図書館研究会
雑誌
図書館界 (ISSN:00409669)
巻号頁・発行日
vol.56, no.5, pp.274-292, 2005-01-01 (Released:2017-05-24)
被引用文献数
2

現在,日本もアメリカ合衆国(以下,アメリカとする)も財政難の折から人件費や資料費の削減が図書館界における大きな問題となっている。日本の公共図書館は公的財源に依存し,代替的な財源を求めるような活動に積極的に取り組んでいない。しかし,アメリカの図書館では館種を問わず,財政危機を乗り越えるため,非営利団体が従来行ってきた資金調達活動(ファンドレイジング)の手法にならい,さまざまなアイデアや手法を考案してきた。本稿ではアメリカの公共図書館と大学図書館における具体的な事例をとりあげ,ファンドレイジングの手法と新たな傾向について概説する。
著者
福田 都代
出版者
北海道情報大学
雑誌
北海道情報大学紀要 (ISSN:09156658)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.17-31, 1992-09
著者
福田 都代
出版者
社団法人情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.58, no.10, pp.486-491, 2008-10-01
被引用文献数
1

日本の図書館は大半が親組織からの財源に依存している。しかし,近年の経済状況の悪化は資料費や人件費を含む図書館の予算削減を招いている。予算削減への対策として,代替的な財源を外部に求める図書館はまだ少ないが,多様なサービスを提供するために,追加財源の確保は重要な課題である。アメリカの図書館は図書館友の会組織や図書館財団などを通じて,個人や財団からの資金を調達してきた。インターネットを使ったネット募金方式が導入された1990年代以降,図書館の資金調達活動はますます活発になりつつある。本稿では図書館における様々な資金調達方法を提示し,積極的に資金調達活動を実践しているアメリカ図書館界の動向を概説し,日本の図書館における資金調達の可能性を考察する。