著者
竹中 二郎
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
機械學會誌
巻号頁・発行日
vol.22, no.57, pp.1-_12-16_, 1919
被引用文献数
1
著者
竹中 二郎
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
機械学會論文集
巻号頁・発行日
vol.3, no.12, pp.217-219, 1937-08

引張試驗における伸は標点距離に比例し、断面積の平方根(丸棒の場合は直径)に比例すると云ふBarbaの法則が一般に認められてゐるが、標点距離或は斷面積が著しく相違するものに対してこの法則が実驗の結果と適合しないことに気付き、この点を調査し併せて断面縮率と試驗片断面との関係を調査した。伸の測定は従耒の粗雜な方法では満足出耒ないので、著者の考案になる第1図の様な目盛及び測伸機を用ひて十分精密に測定した。この機械では標点距離を分割して目盛を切ることも出耒又切断後の標点距離の分割目盛間の伸びた長さをも測ることが出耒る。Tは試驗片で左右に滑ることの出耒る台の上に取りつけ、S及びDの目盛を見ながらハンドルH_1を廻して台を滑らせ適當な位置に耒たときこれを止めハンドルH_2を廻して刄物Cにより標点を試驗片に刻む。この方法により任意の長さの間隔に標点を刻むことが出耒る。又5mmの倍数だけ試驗片台を滑らせたとき台の動きが止るやうにも出耒るから5mmの倍数の長さの間隔に標点を刻むときには一々尺度の目盛を見ることをせずにハンドルを廻すだけで標点を刻むことが出耒る。切断した後の伸びた標点距離を測定するには切断面に於て一定圧力になるやうに試驗片の両端をばねの付てゐるねぢで圧し付けて台上に固定し、ハンドルH_1で台を滑らせ標点を顕微鏡のクロッスヘーアに合せてS及びDの目盛で長さを0.02mm迄読むことが出耒る。