著者
石井 克枝 竹之内 美香
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.24, 2012

【目的】わが国においては飯を主食として位置付けてきた。米の摂取量は1962(S37)年をピークに減少している。そこで本研究では大学生を対象に食意識と実態を把握し、現代の食生活において米飯を主食としてどのようにとらえているのかを明らかにすることを目的とした。【方法】1)主食に注目した食事実態調査は千葉大学の学生19名を対象として、連続した7日間の食事の写真を対象とした。2)千葉大学の学生100名を対象とし、米の摂取に関する意識及び実態、複数の主食からなる食事に関するアンケート調査を行った。【結果】7日間の食事調査(19名)結果から、主食は米飯、パン類、麺類の順に多かった。朝食ではパン、昼食では、米飯、夕食では、米飯が多かった。一食あたりの品数を主食別にみると、米飯食では平均3.46品と最も多く、パン食では2.33品、麺食では1.57品であった。米飯の摂取量は、一食当たりの平均は160.3gであった。一週間の米飯摂取量はおよそ600~2675gと、個人差が大きくみられた。米飯摂取のアンケート調査結果では、80.0%の者が毎日米飯を食べたいと回答し、86.0%の者が主食として最もよく食べるもの、75.0%の者が主食として米飯を最も好むと回答した。複数の主食の組み合わせ15種類について、摂食の実態と主食意識の結果では、多くの者が食べると回答したラーメンとチャーハン等は外食の割合が高く、複数の主食からなる食事は外食を通して普及、定着していると考えられた。複数の主食の食事をよく食べる者は主食を副食として捉えるなど、主食に対する意識が低いと考えられた。