著者
関根 理敏 竹内 彰次郎 瀬崎 薫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.87, pp.7-10, 2005-05-19
参考文献数
9

センサネットワークでは, ノードが大部分の期間パケットの送受信を行わずにスリープ状態になり, クエリの配信やイベント検知などにより一時的にアクティブ状態となりパケットの送受信を行うというように, トラフィックが変動する場合が想定される.筆者らは以前, センサネットワークにおいて, 送信スロットの予約をランダムアクセス期間に行うスケジューリングベースの低消費電力MACプロトコルを提案した.しかしながら, 提案手法では低トラフィック時に, スロット予約期間が冗長になることがあるという課題があった.そこで本稿では, 送信要求期間とスロット割り当て期間の長さをトラフィックに応じて, 自律分散的かつ動的に変更することで, 消費電力を抑制する手法を示す.シミュレーションによる評価の結果, 適応的制御を行わない場合と比較して, データパケット受信数を減らすことなく, 特に低トラフィック時の消費電力の改善がみられた.
著者
竹内 彰次郎 山崎 浩輔 瀬崎 薫 安田 靖彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.421, pp.29-34, 2003-11-07

アドホックネットワークにおいて,殆どの端末がバッテリー駆動であることから,バッテリーは大変重要な資源である. IEEE802.11ではパワーセーブメカニズム(PSM)を定めている.このPSMでは,ノードはATIM windownと呼ばれる定められた時間内はアウェイク状態となる.もし送るべきデータがない場合は,スリープ状態で無線の電源を落す.しかしPSMを使用したアドホックネットワークでは, PSMを用いないIEEE802.11に比べ,大きな遅延とスループットが低下するといった問題がある.そこで本稿では,遅延の軽減とスループットの向上を目的とした,新しいPSMを提案し,シミュレーションによりその効果を示す.