著者
竺沙 敏彦
出版者
全国数学教育学会
雑誌
数学教育学研究 : 全国数学教育学会誌 (ISSN:13412620)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.119-124, 2000 (Released:2019-01-17)
参考文献数
12

When solving real-world problems through mathematical modeling, the interpretation of solutions is important. Greer, B. (1993) was pointed out students' tendency to exclude real-world knowledge and realistic considerations on the problem solving. The purpose of this paper is to examine how Japanese junior high school students consider real-world knowledge and realistic considerations during the realistic problem solving. In this investigation, I confirmed the same results as Greer, B. (1993) in Japanese junior high school students, that is they tend to exclude real-world knowledge and realistic considerations from their problem solutions.
著者
竺沙 敏彦
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会研究会研究報告 (ISSN:18824684)
巻号頁・発行日
vol.32, no.6, pp.57-62, 2018-03-25 (Released:2018-07-01)
参考文献数
9
被引用文献数
1

次期学習指導要領では,「主体的・対話的で深い学び」を重視した授業実践が求められているが,そのために用いる「問題」は必ずしも豊富にあるわけではない.本稿においては,現実の問題を用いて問題解決をするために,一枚の紙を用いて可能な限り容積の大きな容器を作るという新たな教材開発を行った.その際、A4用紙を用いて作成できる直方体型容器の最大容積を求めることができた.本稿では、その活用事例について報告するとともに,教材開発及び実践を通して主体的・対話的で深い学びに繋がる得られた示唆を報告する.
著者
竺沙 敏彦
出版者
京都府立洛北高等学校附属中
雑誌
奨励研究
巻号頁・発行日
2014-04-01

学習指導要領では, 数学的活動や算数的活動(今後, 数学的活動と表記する)が重視され, その中で, 日常生活に数学を利用する活動などが規定されている。この背景として, 一つ目には, 数学は日常生活には役に立たないという意識が強いなど, 現実的な場面と数学との関連性についての生徒の信念の弱さが従前から指摘されていること, 二つ目には, PISA調査の結果が学校教育以外の場でも話題になり, また, 全国学力・学習状況調査や教育課程実施状況調査などにおいても, いわゆるPISA型とよばれる具体的な場面を用いた問題が使われ重要視されていることがある。このような背景と共に, 平成20年1月の中教審答申の中で「算数的活動・数学的活動は知識・技能を身につけるとともに, 思考力・表現力を高めたり, 学ぶことの楽しさや意義を実感したりするために重要な役割を果たす」旨が述べられており, 今後は「数学的活動を活かした指導を一層充実し, また, 言語活動や体験活動を重視した指導」を行うための更なる実践的研究が必要である。しかし, 現在の学校教育の中で, 数学的活動は知識や技能を教えることと比較してまだまだ質量とも充分に行われているとは言い難い現状がある。また, その傾向は小中高と学年があがるにつれ顕著である。その中で数学的活動を更に充実させていくためには, 主に教材開発と評価の研究が必要となる。本研究においては, 現実の問題を解決する, ために用いられる数学的モデリング活動の実践場面においての評価, とりわけ観点別学習状況の4観点の評価を客観的に実施するために必要となる教材の開発, 評価問題や評価手法の整備, 解決過程における評価の段階などの整理を行った。