- 著者
-
竿本 英貴
宮本 崇
- 出版者
- 公益社団法人 土木学会
- 雑誌
- 土木学会論文集A1(構造・地震工学) (ISSN:21854653)
- 巻号頁・発行日
- vol.78, no.4, pp.I_10-I_21, 2022 (Released:2022-09-28)
- 参考文献数
- 29
近年,機械学習は土木分野で積極的に適用されているが,代表的なベンチマーク・データセットは十分に整備されていない.土木分野の特徴を有するデータセットを構築することは,機械学習の活用促進のために必要不可欠である.本研究では橋梁モデルに対する有限要素解析を通じて橋梁の損傷推定に対するデータセットを4つのケースに分けて提案する.19の機械学習アルゴリズムに生成したデータセットを入力し,各アルゴリズムから得られた決定係数を基にデータセットを評価した.結果,損傷部材数を1としたケースでは決定係数が0.5から1.0の範囲内に分布し,難易度の観点からベンチマークとして適切であると判断した.損傷部材数を2とした場合は,半数程度の部材で決定係数が0.5以下となりチャレンジングなベンチマークと位置づけられる.