- 著者
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笠井 ゆきひ
佐藤 弘喜
- 出版者
- 一般社団法人 日本デザイン学会
- 雑誌
- 日本デザイン学会研究発表大会概要集 日本デザイン学会 第64回春季研究発表大会
- 巻号頁・発行日
- pp.186, 2017 (Released:2017-06-29)
美味しそうな印象を「シズル感」と呼び,一つのキーワードとする。フォントから得られる視覚情報によって「美味しそう」と消費者に感じさせるには,どのような表現技法が有効かを明らかにすることが本研究の目的である。まず、食品のパッケージデザインや書き文字制作をしている日置恵氏にインタビュー調査を行い,現行の美味しそうな文字の表現技法を調査した。インタビューから、文字は点と線で構成されており、その形を味覚イメージや食品の形・質感に寄せることでシズル感に繋がるということが理解できた。実験1では、どのような画像の特徴がその食品の美味しさを表しているのかを考察する目的で、美味しそうに見える食品の画像を選定した。実験とインタビューの結果から,ごはん,ハンバーグ,サラダ,りんごの画像から受ける美味しそうな印象は「色」「艶」「かたち」が大きく影響することが明らかとなった。実験2では、どのようなフォントの特徴がその食品の美味しさを表しているのかを考察する目的で、食品の美味しさを感じられるようなフォントを求めた。実験とインタビューの結果から,フォントの形や質感が様々な印象を与えることが明らかとなった。