著者
富田 誠 越尾 淳
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 日本デザイン学会 第64回春季研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.20, 2017 (Released:2017-06-29)

行政機関では、公務員が政策を視覚化した資料を多数制作している。しかし、制作に必要な時間的コストやデザインの質について課題を抱えている。そこで、公務員自身つまり当事者が効率的で最適なデザインを持続可能な形でできるように、専門家であるデザイナーが公務員に対し、プロセスや学び、パターンデザインなど多様なデザイン支援を実施した。最終的にこれらの取り組みを省察し、Colleciton, Analysis, Criteria-design, Pattern-design, Learning, Designという6つのステップと当事者とデザイナーの役割分担としてまとめ、当事者デザインの方法論的枠組みを提案した。
著者
和田 歩美 島田 文美 渡邉 哲意
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 日本デザイン学会 第64回春季研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.362, 2017 (Released:2017-06-29)

本制作は(株)水鳥工業と宝塚大学の産学連携プロジェクトとして、同社商品の擬人化キャラクターを制作、様々なメディア展開を通じて、キャラクターコンテンツの広報展開への活用から、企業商品の認知度、イメージアップを目指す企画である。同社は主な商品ターゲットを若年層と海外に焦点を当て、キャラクターを使用したマンガ、ラインスタンプ、グッズ製作などのメディア展開を通して広報ツールとして活用していく予定である。今回第1弾として、同社のフラッグシップモデルである「KOKON」(下駄)の擬人化を行なった。
著者
川端 久美子 中田 悠理 木谷 庸二
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 日本デザイン学会 第64回春季研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.236, 2017 (Released:2017-06-29)

ソーシャル・ネットワーク・サービス(以下、SNS)の利用者は年々増加している人気のサービスである。しかし、SNSは過剰に使用すると、SNS依存やSNS疲れなどの精神的病に掛かる危険性をはらんでおり、その要因のひとつとして、「いいね」やコメント等の投稿に対するリアクションが指摘されている。本研究では、SNSに於ける「いいね」に着目し、「いいね」がユーザーに与える心理的影響を観察し、SNS特有の楽しさを維持しながら、SNS依存やSNS疲れを誘発しない「いいね」のデザイン方法を明らかにする。
著者
高橋 祐亮 須永 剛司
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 日本デザイン学会 第64回春季研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.478, 2017 (Released:2017-06-29)

昆虫食は機能的な面と嗜好品としての面の2つの可能性がある。現在は機能的な面が主に注目されているが、実際に食として広がっていくためには食としての嗜好性にも力を入れる必要がある。そこで私は昆虫食を広めるために料理のプロジェクトを行なっていた。コンセプトを立てたり、広がるための工夫を凝らしたりしながら実際に料理をしてそれらを多くの人に提供した。しかし、それらは成功とは言えなかった。多くの人は料理を食べてくれたし、思ったより美味しいという感想を述べてくれたが、それは一時的なもので継続的なものではなかった。そこで美味しさとは何かという観点からリサーチをした。その結果、食におけるテクスチャーという考えが重要であることがわかり、その観点から昆虫料理のプロジェクトが失敗した原因を探り今後の方針を立てた。
著者
小澤 直明 八馬 智
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 日本デザイン学会 第64回春季研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.268, 2017 (Released:2017-06-29)

近年、「カープ女子」や「プロレス女子」といった、「○○女子」というネーミングが増えてきている。このような性別を含む特定の「キャラ」を示す表現は、次々と生み出され、次々と消えている。 それらは、流行現象を後から定義づけた言葉もあれば、マーケティング的な狙いから生み出された言葉もあるだろう。 もしかすると、他人を「キャラ」の枠に当てはめることで、その人や社会の動きをわかったつもりになろうとしているのではないか。 そこで、「経済成長の推移」や「女性の社会進出」などを手がかりに戦後の社会環境の変遷を概観しながら、「○○女子」という表現の成立過程を捉え直す試みを行った。 接尾辞の変化には、女性の社会進出の変遷が影響していると思われ、現在の「○○女子」は女性のライフスタイルが多様化していることの象徴であった。 社会は男女の差が少なくなっていく方向にシフトしており、その断片が「○○女子」に反映されていると考えられるが、実際はまだ男性中心の社会であり、男性と女性の機会の差は、均等ではないと考えられる。
著者
上平 崇仁 大岡 美早紀 安岡 美佳
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 日本デザイン学会 第64回春季研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.408, 2017 (Released:2017-06-29)

人々が協働でデザインするために,相互理解を促進するような道具が求められている.本稿では,デザイン実践者たちがパートナー達と協働で自分たちのデザイン実験の場を構想していくためのツールについて報告する.研究の目的は,協働のデザインにおける実験環境として、日本ではまだ知見の少ないリビングラボの概念の整理を行うこと,それをもとに専門家と一般の参加者が同じテーブルの上で対話し、楽しく考えることができるゲーム(ツールキット)の開発を行うこと.の2点である.当該ゲームを用いて複数回のテストを行った結果,ゲームの手順は比較的容易に理解でき,カードとモデルによって対話を薦めていく体験には良好な手応えを得た.複雑な概念でもプレイフルな仕掛けを埋め込むことで理解しやすくすることはできることについて示唆を得た.実施結果をもとに,言葉が先行することによる危険性,建物メタファの妥当性,10の観点および質問の妥当性,キットにおけるゲームの功罪,の4つの視点から考察と検討を行った.
著者
王 怡文 須永 剛司
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 日本デザイン学会 第64回春季研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.368, 2017 (Released:2017-06-29)

本研究は工学系大学生と美術系大学生がチームでデザインを行った事例を振り返り、成功したプロセスと失敗したプロセスを比較しながら、工学系と美術系チームにおける協働について考察する。比較の結果、美術系には美術系同士のチームでしか伝わらない「なにか違う」という感覚があり、その感覚を言葉で論理的に工学系に伝えることでお互いに信頼感が生まれ、工学系と美術系のチームがより互いを信頼しあい、協力しながらチームとして活動し高品質なアウトプットを出せるようになると考えられる。
著者
関口 敦仁 田中 良治 高橋 裕行 細谷 誠
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 日本デザイン学会 第64回春季研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.42, 2017 (Released:2017-06-29)

データベースのインターフェイスデザインとして、インフォグラフィクスの考え方を導入することは、視点を明らかにしていく方法論として、効果的な手法である。 そのグラフィックそのものがインターフェイスとしてデータの意味的特徴を明らかにすることで、データグラフィクスの可能性を示すことになる。本研究ではその一例として、h27-28年度の行なった、文化庁メディア芸術連携促進事業「日本のメディアアート文化史構築研究事業」において作成されたデータベース・インターフェイスデザインに基づいたドキュメンテーションのデータデザインとしてのアプローチを示す。
著者
陳 雨 夏 彬 植田 憲
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 日本デザイン学会 第64回春季研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.436, 2017 (Released:2017-06-29)

「梳箆」とは、中国の古代社会における8の髪に関する生活 用品の「櫛」に相当するものである。 本研究は、梳箆の歴史を踏まえつつ、その制作、使用および意 匠的特質を再認識し、当該地域の日常および非日常生活における 梳箆の役割を把握するとともに、現代において梳箆の文化を振興 するためのあり方を導出することを目的としたものである。 本研究は今日消失しつつある常州梳箆文化を分析すると ともに今後の方策を提案した。今後にあっては、常州梳箆の諸特 質に基づき、単に機能的の商品としてではなく、文化として伝承 することがきわめて重要である。日常および非日常生活において 梳箆に内包された思いを共に巡らせ伝え合いながら、梳箆の使用 や制作等の共同体験が、同じ地域人としての意識や結び付きを呼 び覚まし、梳箆は文化としての機能・役割を再び取り戻すことに なるといえよう。
著者
山内 暢人 出原 立子
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 日本デザイン学会 第64回春季研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.48, 2017 (Released:2017-06-29)

のとじま臨海公園水族館の各施設を巡る楽しさを向上し、来館者が能登の海洋生物についてさらに学ぶ機会を提供する目的として、「のとじまアクアリウムラリー」を展開し実証実験を行った。本ラリーシステムは、モバイル端末と3DCGを映す擬似ホログラフィを用いた仮想水槽をデータ通信で繋いだ点が特徴であり、水族館内を巡りながら能登の海洋生物を自分のスマートフォンに集め、さらに館内の大型水槽に向けてリリースする、キャッチ&リリースラリーである。チェックポイント内に手をかざすことによって、海洋生物をアプリケーション内の水槽に捕まえることができ、能登近海の海洋生物への興味に繋げるようにした。さらに、図鑑の説明文などを通すことで、学習向上に繋げた。捕まえた海洋生物は、ラストポイントにてフリックすることによって、壁面にその海洋生物を投影することができ、リリースシステムを楽しむことができる。そして、映像コンテンツを制作することで、切り替え映像用として、壁面に溜まった海洋生物をクリアおよび最後の演出とした。
著者
角山 朋子
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 日本デザイン学会 第64回春季研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.156, 2017 (Released:2017-06-29)

本研究は、1920年代前半の「ウィーン・キネティシズム」派(1920-1924頃)の活動実態、造形的特徴を明らかにし、両大戦間期のオーストリア・デザイン史の一端を解明する。キネティシズム派の担い手は、ウィーンのクンストゲヴェルベシューレの美術教育家フランツ・チゼックの生徒たちであり、多くが字体学者ルドルフ・フォン・ラリッシュにも師事した。リズミカルな動きや構成的表現を特徴とする絵画、立体、グラフィック作品は、同時代のアヴァンギャルド運動と通じたチゼックの装飾教育を基盤とした。さらに、文字を含む作品群には1900年頃に興隆したウィーン・モデルネの系譜をもつ独自の表現性が認められ、ここではラリッシュの字体教育の影響が色濃い。キネティシズム派の造形活動は国際性とローカルな伝統を内包し、1920年代前半の国家転換期のウィーンの多元的な文化状況を具現している。
著者
川合 康央 池田 岳史 益岡 了
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 日本デザイン学会 第64回春季研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.282, 2017 (Released:2017-06-29)

本研究は,地域の歴史的文化を伝えるための街並み景観シミュレーションシステムを開発するものである.対象地区として,旧東海道における藤澤宿(現在の神奈川県藤沢市)を選定し,開発環境としてゲームエンジンであるUnreal Engineを採用した.建築物や都市施設などの空間構成要素のモデルデータを3DCG制作環境で作成するとともに,会話可能なキャラクターも再現することとした.宿場町を自由に行動可能なようなインタラクションとして,直感的な動作可能なようゲームパッドによる操作を実装した.本システムは,藤沢市ふじさわ宿交流館において,2016年5月より常設展示され,これまでに3回のシステム更新を行っている.本研究は,江戸時代後期の旧東海道「藤澤宿」を市民に分かりやすく伝え,地域の歴史文化に興味関心を持たせることで,地域の文化継承を支援するシステムを開発することであり,およそ当初の目的を達成したと考えられる.今後,他の宿場町でも自由に再現可能なプラットフォーム化を計画している.
著者
飛塚 慎太郎 山崎 和彦
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 日本デザイン学会 第64回春季研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.386, 2017 (Released:2017-06-29)

本研究では電車での移動を楽しくすることを目標とし、電車内を立って過ごしたくなるような工夫をすることで、本質的に座りたい人が座ることができる空間をつくることを目指した。電車を利用する20代へのアンケート調査を行い、アイデア展開、プロトタイプの制作と評価、最終成果物の制作をした。電車の天井を利用したプロジェクションマッピングとProcessingによる音声を利用したセンシングを用いることで、電車内での新しい過ごし方のアプローチができた。
著者
笠井 ゆきひ 佐藤 弘喜
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 日本デザイン学会 第64回春季研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.186, 2017 (Released:2017-06-29)

美味しそうな印象を「シズル感」と呼び,一つのキーワードとする。フォントから得られる視覚情報によって「美味しそう」と消費者に感じさせるには,どのような表現技法が有効かを明らかにすることが本研究の目的である。まず、食品のパッケージデザインや書き文字制作をしている日置恵氏にインタビュー調査を行い,現行の美味しそうな文字の表現技法を調査した。インタビューから、文字は点と線で構成されており、その形を味覚イメージや食品の形・質感に寄せることでシズル感に繋がるということが理解できた。実験1では、どのような画像の特徴がその食品の美味しさを表しているのかを考察する目的で、美味しそうに見える食品の画像を選定した。実験とインタビューの結果から,ごはん,ハンバーグ,サラダ,りんごの画像から受ける美味しそうな印象は「色」「艶」「かたち」が大きく影響することが明らかとなった。実験2では、どのようなフォントの特徴がその食品の美味しさを表しているのかを考察する目的で、食品の美味しさを感じられるようなフォントを求めた。実験とインタビューの結果から,フォントの形や質感が様々な印象を与えることが明らかとなった。
著者
土岐 謙次
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 日本デザイン学会 第64回春季研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.216, 2017 (Released:2017-06-29)

(ドラフト)これまで乾漆は非常に高度な技術を要する工芸的な造形手法であった。特に漆の表面を平滑で美しく磨き上げる技術は「呂色(ろいろ)」仕上げと呼ばれ、主に職人によって伝承され、技術の習得には長い年月を要する。また、型には石膏や粘土が使われることが多く、繰り返し複製を作ることが困難である。本論は現代では一般的な塩化ビニル素材を型に利用することで、この呂色仕上げに近い品質の漆表面を、比較的簡単な方法で量産できる技術に関する研究である。塩化ビニルの表面が漆に転写されることで、誰でも簡単に高品質な乾漆を作ることが出来るようになった。
著者
八城 朋仁 迎山 和司 原田 泰
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 日本デザイン学会 第64回春季研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.76, 2017 (Released:2017-06-29)

本研究では,子ども向けプログラミングワークショップにおいて協調作業を促進するプログラミングツールの制作とユーザ評価を行う.プログラミングワークショップでは,多人数が参加する場ではあるが,ひとりひとりにプログラミングツールを用意し個別に作業をする時間が起こる.参加者同士の交流を図ることも可能ではあるが,プログラミング作業を協同で行うことには困難が生じる.そのため,プログラミングツール自体の発展が必要である.先行研究では,協調作業を促すための要素としてタンジブルなインタフェースが有効とされている.そこで,ワークショップで使用することを前提としたタンジブルなプログラミングツールの制作を行う.また,ユーザ評価として開発したプログラミングツールを用いたワークショップの開催と参加者の観察によって行う.
著者
内堀 裕一朗
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 日本デザイン学会 第64回春季研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.486, 2017 (Released:2017-06-29)

2017年現在、世の中に存在している片手デバイスはそのほぼ全てがゲーム用のデバイスとして販売されている。しかし、キーボードの特定のキーを多用するのはゲームだけではない。デザイン、イラスト、3DCGなどクリエイティブな作業に用いられるソフトも同じくキーボードを多用する。しかし、キーボードのショートカットキーの割当は、殆どの場合機能の頭文字を基準に配置されており、誰にとっても必ずしも使いやすいものではない。この研究の目的は、よく使う機能だけを片手に収めたゲーム用ではなくクリエイター向けとして役に立つデバイスのデザインを提案することである。デザインだけではなく、3DプリンターとArduinoを使い実際に動くプロトタイプを作成し評価を行った。
著者
藤澤 忠盛 神田 麻衣
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 日本デザイン学会 第64回春季研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.146, 2017 (Released:2017-06-29)

地図を音符に見立て作曲に利用したり、街を音で表現したり、最近ではアプリで世界の観光音を聞いたりと音と地図の関係はアートやデザイン、建築また音楽の世界において時折みられる表現方法である。まずインターネットを使い地図と音の関係性を強く持つものを調査・現状把握を行い、制作のプロセスとその利用目的を分析した。本制作の目的は上記の「地図と音の関係を模索」することと、地域・風土性を生かした北千住の音を集め、北千住の新たなる「現代音楽」をどのように作曲するかである。行政作成の千住マップでは観光拠点がピックアップされており、観光拠点を音符として読み取ることにした。次に線路側を第1線とし日光街道を第5線として第1線―第5線まで線を引くとなんとなく楽譜に見えてきた。先ほど完成した楽譜を音にしてみた。音符化された観光名所は神社やお寺、銭湯、昔ながらの飲食、音符の部分に千住で収集した観光名所の音を加えてみた。たとえばお寺なら鈴の音、神社なら参拝の音、銭湯の湯の音などである。それらを複合させ「千住音散歩」の完成。
著者
永山 雅大 原田 一 永山 広樹
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 日本デザイン学会 第64回春季研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.500, 2017 (Released:2017-06-29)

東日本大震災のような広域災害発生時、特に津波や洪水といった災害は円滑な避難誘導が必要とされる。避難をする際、避難経路の方向を示すサインや情報掲示板はあるが、避難誘導サイン間の距離があるなど避難経路が明確でない場合がある。短時間で安全なエリアまで到達するためには、十分とは言えない環境が多く、特に沿岸や河川の周辺は、より円滑な避難誘導が必要とされる。 本研究では、東日本大震災を経験した教訓から、従来の避難誘導方法の考え方を見直し、文字やピクトグラムなどを用いた現状の誘導サインだけに頼らず、歩行者、観光客、老若男女を問わず、全ての人が直観的に理解でき、適切な方向へ誘導可能なLED照明を用いた避難誘導の方法を開発することを目的とする。 研究方法は、東日本大震災発生において被害を受けた、宮城県名取市閖上地区の状況調査やアンケート調査から、問題点や避難誘導に際して重要である要素について分析を行った。得られた結果から、LED照明を用いた避難誘導サインユニットを試作、その有効性を検証、改良を行う。
著者
岩崎 奨吾 工藤 赳夫 齋藤 歩美 小池 星多
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 日本デザイン学会 第64回春季研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.438, 2017 (Released:2017-06-29)

本研究では、ソーシャルロボットをコミュニティの中に投入することで、ロボットと人間の共存する環境をデザインし、ロボットとコミュニティの関係性を明らかにする。ロボットを製作するワークショップの開催や、ロボット関係のイベントにて展示を行った。また高校の教育現場にロボットを導入し、これらの様々な環境においてロボットと人間の関係がどのように変化していくか、またロボットがどのように使用されていくかをフィールドワークにより調査した。