著者
石川 希典 佐藤 弘喜
出版者
Japanese Society for the Science of Design
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
pp.185, 2006 (Released:2006-08-10)

世代間における鉄道券売機のインターフェイスに対する、使いやすさのイメージの違いがあると思われる。それは高齢層の被験者、非高齢層の被験者では、それぞれ使いやすいと感じる傾向が違うと考えられるからである。この世代間における、使いやすさのイメージの違いについて研究を行った。 高齢層、非高齢層に分類した被験者に対して、インターフェイスの比較及び評価実験を行った。これによりどういった操作に対して、高齢層、非高齢層の被験者が使いやすいと感じ、使いにくいと感じるかを明らかにした。全ての評価実験、解析の結果から、高齢層、非高齢層における、使いやすいと感じるインターフェイスの傾向を明らかにし、デザインのポイントとする。そして関連研究と本研究の研究成果から、券売機のインターフェイスデザインを改善したデザイン提案及び、モデルの制作を行う。
著者
大槻 裕士 佐藤 弘喜
出版者
Japanese Society for the Science of Design
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
pp.169, 2013 (Released:2013-06-20)

最近の映画はシーンの入れ替わりが早くて字幕を読むのが大変である。観賞中に映像ばかりに集中していると字幕を読み逃してしまう。反対に字幕ばかりに集中していると映像を見逃してしまう事がある。そこで、字幕のレイアウトを4種類用意し、それぞれ可読性が変化し向上するか調査した。実験ではアイマークレコーダーを使用して行った。実験の結果一番読みやすいサンプルはCであり、字幕との相性はサンプルAが一番を言う結果になった。今回の実験では対象のシーンに合った字幕とは一概に言えない。今後サンプル数を増やし正確な結果を追求する。
著者
宮島 佐輔 佐藤 弘喜
出版者
Japanese Society for the Science of Design
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
pp.78, 2014 (Released:2014-07-04)

現在「かわいい」という言葉は日本のみならず、世界各国で「kawaii」として使われている。しかし、「kawaii」とは英語で言う「cute」、「beautiful」、あるいは「pritty」とはまた違った意味で使われている。さらに日本での「かわいい」という言葉は元々容姿などに用いられていたのだが、外見だけでなく、行動や雰囲気、物に対して以外にも使われるようになってきている。現代の女子高生やOLが普段使っている「かわいい」というのはどのような感覚なのか、概念なのか、明確な記述もなければ詳細な定義も存在しない。 本研究では、現在日本で使われている「かわいい」とは何なのかをを明らかにすることが目的である。製品やファッション、いろいろなものを「かわいい」という女子高生や、クールジャパンとして、海外に「かわいい」を輸出している現代で、何がかわいいか明らかにすることができれば、プロダクトデザインの分野でかわいいものを作為的に作れるのではないかと考える。また、「かわいい」の中心である原宿、渋谷などがある日本発という「made in japan」ブランドの確立にも役立つのではないかと考えた。
著者
佐藤 弘喜
巻号頁・発行日
2004

序論, 第1章, 研究の背景と動機, デザインや美術作品に対する印象を人間がどのように評価するかという研究は、これまでにも様々な対象物に関して行われてきたが、その方法論において、対象となる造形物を人間がどのように見ているかという条件は考慮されていない。しかし同一の対象であっても見る側の見方が異なれば、それによって感性評価の結果も異なるものになるのではないかという予測が成り立つ。そしてデザインを見るという行為について明らかにすることは、デザイン行為の有効な手がかりになるに違いないと考えた。そうした認識に立ち、デザイン行為とその対象を見ること、そして見ることの結果として発生する感性評価の関係を明らかにすることを目指して開始した。第2章, 研究の目的と意義, 本研究は従来のデザイン評価、感性評価に関する研究領域に対して、視覚認知構造概念を導入することの有効性と意義を提案しようとするものである。したがって本研究は、上記の視覚認知的な働きに関する仮説を検証し、デザインに対する視覚認知の構造の一端を明らかにするとともに、明らかになった視覚認知的な知識をデザイン評価および感性評価研究の有効な手がかりとして活用することを目的とする。第3章, 研究の方法と構成, 本論文では、はじめに理論的研究として視覚認知、デザイン支援、感性評価、文様デザインなどについて論じ、本研究の提案につながる仮説を、文献および他の研究事例の検討や概念的な考察によって導き出す。そこで得た仮説をもとに、本研究の目的に従って実験的研究を行う。第1に、文様に対する複数の視覚認知パターンを実験結果の解析によって抽出し、文様に対して複数の見方が存在していることを確認する。第2 に文様に対する造形的な特徴評価と、上記の実験で得られる視覚認知パターンに対する印象評価を解析し、文様に対する視覚認知パターンと造形的特徴の結びつきを明らかにする。そして第3に、文様デザインに対する選好評価を行って視覚認知パターンとの関係を解析し、どのような見方が文様デザインの選好と結びついているのかを明らかにする。第4として、上記で得られた視覚認知パターンを利用した文様デザインデータベースの構築を行い、得られた知識によって文様の分類と検索という、デザイン支援のための応用が可能であることを示す。そして第5 に、構築するデータベースの検索システムを用いて文様の検索評価実験を行い、感性評価との関係を調査する。最後に、解析的方法によって調査を行い、その結果から視覚認知パターンの性質と相互関係について考察する。以上の理論的研究および実験的研究によって得られた結果を集約し、本研究が提案するデザイン評価および感性評価研究における視覚認知構造概念の導入の有効性を示す。第4章, 先行研究と本研究の位置付け, 本研究は第1にデザインに関する研究である。第2にデザインが視覚によってどのように認知されるかを明らかにしようとする視覚認知に関する研究である。また第3に感性工学の研究領域に属するものである。第4に文様に関する研究である。文様デザインがどのように視覚的に認知され、その結果としてどのように評価されるかを研究する。そしてデザイン支援の領域を扱う。デザイン学とそれぞれの研究の関係領域には、概念的に近いものや扱っている対象が近いもの、また方法論が近いものなどの事例は見られるが、本研究の位置付けであるデザイン学を基盤として認知科学、心理学、文様学、感性工学の各領域が交差する点に同様の研究事例は見られない。本研究はこうした点で新たな研究の位置と意義を持つものである。
著者
佐藤 弘喜 石川 和也 堀江 大 伊藤 弘基 山根 生也
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究作品集 (ISSN:13418475)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.1_18-1_21, 2016-02-01 (Released:2016-04-19)
参考文献数
2

選挙活動において、選挙カーは活動の為の重要なツールである。しかし従来の選挙カーは、機能的に候補者のニーズを十分に満たしているとは考えにくい。また、選挙カーは一般市民にとって好ましい、魅力的な印象を持つ事も重要である。そこで、インタビューや実験などの調査に基づき、候補者の政策等を効果的に伝達できる選挙カーの開発を行った。現状の選挙カーの調査や、議員など利用者のインタビュー調査をもとに新たな選挙カーのニーズを分析し、デザイン案を制作した。採用候補とした複数のデザイン案に対して幅広い年代に評価実験を実施し、どのような選挙カーが好まれるかを調査した。実験結果の分析によってデザイン案を絞り込み、最終的に決定されたデザイン案に基づいて、実際に選挙カーの車輛が製作された(図1)。車輛は今後の選挙において利用される予定である。
著者
佐藤 弘喜 石川 和也 堀江 大 伊藤 弘基 山根 生也
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究作品集 (ISSN:13418475)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.1_18-1_21, 2016

選挙活動において、選挙カーは活動の為の重要なツールである。しかし従来の選挙カーは、機能的に候補者のニーズを十分に満たしているとは考えにくい。また、選挙カーは一般市民にとって好ましい、魅力的な印象を持つ事も重要である。そこで、インタビューや実験などの調査に基づき、候補者の政策等を効果的に伝達できる選挙カーの開発を行った。<br>現状の選挙カーの調査や、議員など利用者のインタビュー調査をもとに新たな選挙カーのニーズを分析し、デザイン案を制作した。採用候補とした複数のデザイン案に対して幅広い年代に評価実験を実施し、どのような選挙カーが好まれるかを調査した。実験結果の分析によってデザイン案を絞り込み、最終的に決定されたデザイン案に基づいて、実際に選挙カーの車輛が製作された(図1)。車輛は今後の選挙において利用される予定である。
著者
塩谷 俊起 佐藤 弘喜
出版者
Japanese Society for the Science of Design
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
pp.79, 2014 (Released:2014-07-04)

現在、私たちの生活の周りに於いて様々な製品が存在している。大量のものの中からユーザー自身が気に入ったものを探し出し、いくつかを選択して購入して使用する。素材感のあるパターンやテクスチャ素材を用いることによって、その製品がより良く見えたり、今までになかったような魅力を持った雰囲気を出すことが出来るのではないか。ということから、ユーザーにとってより魅力を持たせられるような新たな価値観に対する研究を行っていきたい。ユーザーは素材そのものに魅力を感じている訳ではなく、その模様やテクスチャ、それらが持つ独特の雰囲気に魅力を感じているのではないのかという仮説が成り立つ。そこから、そのようなテクスチャの中から魅力的に感じる要素とは一体どこに存在しているのかを明らかにする。
著者
宮島 佐輔 佐藤 弘喜
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.61, 2014

現在「かわいい」という言葉は日本のみならず、世界各国で「kawaii」として使われている。しかし、「kawaii」とは英語で言う「cute」、「beautiful」、あるいは「pritty」とはまた違った意味で使われている。さらに日本での「かわいい」という言葉は元々容姿などに用いられていたのだが、外見だけでなく、行動や雰囲気、物に対して以外にも使われるようになってきている。現代の女子高生やOLが普段使っている「かわいい」というのはどのような感覚なのか、概念なのか、明確な記述もなければ詳細な定義も存在しない。<br> 本研究では、現在日本で使われている「かわいい」とは何なのかをを明らかにすることが目的である。製品やファッション、いろいろなものを「かわいい」という女子高生や、クールジャパンとして、海外に「かわいい」を輸出している現代で、何がかわいいか明らかにすることができれば、プロダクトデザインの分野でかわいいものを作為的に作れるのではないかと考える。また、「かわいい」の中心である原宿、渋谷などがある日本発という「made in japan」ブランドの確立にも役立つのではないかと考えた。<br>
著者
内山 隆啓 佐藤 弘喜
出版者
Japanese Society for the Science of Design
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
pp.266, 2012 (Released:2012-06-11)

プロダクトデザインにおいて書体は重要な要素である。本研究の目的は書体の印象と製品の印象の関係を明らかにしてその要因を探ることである。まず、書体の印象評価実験を行った。33種類の欧文書体と12組の評価項目を選定し26人の被験者に評価させた。因子分析により3つの因子が抽出され、それぞれの書体の印象が明らかになった。次に、書体と製品のイメージの相性を調べる実験を行った。被験者には製品のイメージと書体のイメージがどの程度合うかを5段階で評価させた。今回は10種類のイスと15種類の書体をサンプルとして選定した。結果、コレスポンデンス分析によりいくつかの傾向が見られた。
著者
笠井 ゆきひ 佐藤 弘喜
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 日本デザイン学会 第64回春季研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.186, 2017 (Released:2017-06-29)

美味しそうな印象を「シズル感」と呼び,一つのキーワードとする。フォントから得られる視覚情報によって「美味しそう」と消費者に感じさせるには,どのような表現技法が有効かを明らかにすることが本研究の目的である。まず、食品のパッケージデザインや書き文字制作をしている日置恵氏にインタビュー調査を行い,現行の美味しそうな文字の表現技法を調査した。インタビューから、文字は点と線で構成されており、その形を味覚イメージや食品の形・質感に寄せることでシズル感に繋がるということが理解できた。実験1では、どのような画像の特徴がその食品の美味しさを表しているのかを考察する目的で、美味しそうに見える食品の画像を選定した。実験とインタビューの結果から,ごはん,ハンバーグ,サラダ,りんごの画像から受ける美味しそうな印象は「色」「艶」「かたち」が大きく影響することが明らかとなった。実験2では、どのようなフォントの特徴がその食品の美味しさを表しているのかを考察する目的で、食品の美味しさを感じられるようなフォントを求めた。実験とインタビューの結果から,フォントの形や質感が様々な印象を与えることが明らかとなった。
著者
滝澤 功 長尾 徹 佐藤 弘喜 大嶋 辰夫 赤澤智 津子
出版者
Japanese Society for the Science of Design
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.61, no.4, pp.4_57-4_64, 2014

本稿は,ニュースサイト上の見出し記事を探索する過程において,知覚した注視順序と認知した想起順序の相関関係に着目した。その相関関係と探索性との関係を示し,探索性の評価方法を提案した。まず,探索性に影響するニュースサイトの要素をラフ集合によって抽出し,その要素が含まれた既往ニュースサイトをもとに注視領域と想起領域を示した。そして,注視領域外と想起領域外を削除したサンプルで検証し,注視順序と想起順序の順位相関関係は探索性の主観評価に関係することを明らかにした。本稿によって示唆された注視順序と想起順序の順位相関による探索性の評価は,Web サイトにおける探索性を知覚領域と認知領域とで複合的に調査でき,探索性の高いWeb サイト作成の指針につながると期待される。
著者
李 勇 佐藤 弘喜
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.57, no.6, pp.51-60, 2011-03-31 (Released:2017-06-24)
参考文献数
7

本研究の目的は、中国華南地域の現地調査に基づき、小型乗用車のスタイリング要素の優先順位を明らかにし、その優先順位に基づき小型乗用車のスタイリング要素の最適組合せを構築することにある。はじめに、市販されている55台の小型乗用車を調査サンプルに選び、スタイリング要素に関する21要素と61水準を抽出した。55台のサンプル車についてスタイリングの順位評価に関する第一段階の現地調査を行った。集計データを数量化I類分析を用い、スタイリング要素の優先順位を把握した。さらに優先要素及び関連する水準を選び出し、コンジョイント分析を用い、プロファイル・カードを得た。それら分析結果に基づき、調査サンプルとしてスケッチを作成した。これらのスケッチについてスタイリング選好に関する第二段階の現地調査を行った。集計データのコンジョイント分析を用いて、小型乗用車スタイリング要素の最適組合せを構築した。得られた最適組合せは中国華南地域の小型乗用車のスタイル開発の基礎として利用可能と思われる。