著者
多田 昂介 川原 尚人 吉見 真聡 策力木格 吉永 努 Kousuke Tada Naoto Kawahara Masato Yoshimi Celimuge Wu Tsutomu Yoshinaga
出版者
電子情報通信学会
雑誌
信学技報 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.116, no.416, pp.37-42, 2017-01

本研究報告では,ストリームデータの結合処理を行うHandshake Join のFPGA アクセラレータをマルチノードに拡張する手法を提案し,その性能評価を報告する.マルチノード拡張は,データ通信の2 つの工夫によって実現する.FPGA 上に複数のJoin Core を実装すると共に,FPGA ボード上のDRAM を介してFPGA 間でJoin Coreを接続する仕組みを導入する.また,データ通信と結合演算をオーバラップすることで,通信に要するオーバヘッドを隠蔽する.これらのデータ配布方法の工夫により,単一のFPGA では実装できなかった大きなウインドウサイズの結合演算が可能となる.最大16 ノードでの性能評価の結果,マルチノードに拡張した場合においても,結合演算のスループットが維持されるとともに,並列化効果が得られることが確認された.
著者
溝田 敦也 城間 隆行 中島 拓真 吉見 真聡 策力 木格 吉永 努
雑誌
研究報告システム・アーキテクチャ(ARC) (ISSN:21888574)
巻号頁・発行日
vol.2016-ARC-221, no.36, pp.1-6, 2016-08-01

本研究では,インタークラウドを活用した迅速な災害復旧の仕組みを提案する.クラウド環境の普及に伴い,多数の重要なサーバがクラウド環境へ移行し,耐障害性の担保が重要な課題となっている.特に,大規模災害等によりクラウド基盤が壊滅的な被害を受けた場合は,遠隔地にある安全なクラウド基盤を活用して迅速にシステムを復旧できるのが望ましい.しかし,一般にクラウドシステムは複数のサーバで構成されるなど複雑化が進んでおり,煩雑な手順と長い復旧作業時間が要求される.そこで,本研究では複数のクラウドを横断して管理するクラウドオーケストレーシヨンを活用し,障害検知,システム再構築,データ復元のプロセスを自動化する仕組みを提案する.ブログサービスを対象にした予備実験の結果,災害発生後最短 9 分程度でシステムが自動で復旧可能であることを確認した.