著者
池田 鈴木 洋
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
信学技報
巻号頁・発行日
pp.15-20, 1994
被引用文献数
2

本稿では,ATM網における輻輳制御方式について,ATM Forumで審議されている各方式の概要等を報告する.まず,制御の基盤となるトラヒックパラメータおよびトラヒッククラスについて述べる.トラヒッククラスとしては,帯域割当を行なわなず,ピークレート(PCR)以下のレートで送信され,最小レート(SCR)の保証はない,ABR(Available BitRate)サービス,ABRクラスに最小レート(SCR)の品質保証が加わったVBR+(Valiable Bit Rate Plus)が新たに定義された.次に,輻輳制御方式が最も重要となるBest Effort(ABR)クラスにおける各提案方式について,レート制御方式を中心にその概要を述べる.さらにシミュレーションによって各方式の性能比較を行った.
著者
野村 若見 昇 近藤 信二 合原 一幸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
信学技報
巻号頁・発行日
pp.NLP93-67, 1994
被引用文献数
2

食器洗い機における2リンクノズルの挙動を決定論的カオスの観点から解析した.2リンクノズルは自由に回転できる2つのノズルから構成されており,周期的でない複雑な動きを示す.この2リンクノズルの動きを画像処理により検出し,時系列データに基づく解析を行なった.具体的には,画像処理により得られた時系列データから2リンクノズルの力学系を表すアトラクタを再構成し,1)ポアンカレ断面2)サークルマップ3)リアプノフ指数4)フラクタル次元の計算を行なった.これらの計算の結果はすべて,2リンクノズルの挙動が決定論的カオスから生成されていることを示していると考える.また,実際の食器を用いた洗浄能力の評価実験では,周期的な挙動を示す従来のノズルよりもカオス的な挙動を示すノズルの方が洗浄能力が高くなるという結果が得られた.
著者
杉藤美代子
雑誌
信学技報
巻号頁・発行日
vol.91, pp.1-8, 1991
被引用文献数
5
著者
多田 昂介 川原 尚人 吉見 真聡 策力木格 吉永 努 Kousuke Tada Naoto Kawahara Masato Yoshimi Celimuge Wu Tsutomu Yoshinaga
出版者
電子情報通信学会
雑誌
信学技報 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.116, no.416, pp.37-42, 2017-01

本研究報告では,ストリームデータの結合処理を行うHandshake Join のFPGA アクセラレータをマルチノードに拡張する手法を提案し,その性能評価を報告する.マルチノード拡張は,データ通信の2 つの工夫によって実現する.FPGA 上に複数のJoin Core を実装すると共に,FPGA ボード上のDRAM を介してFPGA 間でJoin Coreを接続する仕組みを導入する.また,データ通信と結合演算をオーバラップすることで,通信に要するオーバヘッドを隠蔽する.これらのデータ配布方法の工夫により,単一のFPGA では実装できなかった大きなウインドウサイズの結合演算が可能となる.最大16 ノードでの性能評価の結果,マルチノードに拡張した場合においても,結合演算のスループットが維持されるとともに,並列化効果が得られることが確認された.
著者
吉澤 中條 秀彦 秋葉 直樹 河野 博一 辻村 健一 長島 均 村杉 順一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
信学技報
巻号頁・発行日
pp.7-12, 1993
被引用文献数
7

コンピュータ用ディジタル磁気記録では主としてピーク位相弁別が用いられ、その高密度化の限界はピークシフトで決まる。VTR用は振幅弁別でその限界はS, N比による。いずれにせよ劣化の主原因はビット間干渉でそれを固定閾値でビット毎弁別しているための限界である。干渉を補正する波形等化やビタビ復号法等があるが、干渉は前後数ビット以上に及びアルゴリズムは複雑で多数ビットの干渉補正は難しい。一方ニューロは複雑なアルゴリズムでもプログラムなしで解を見つける能力を持ち、再生波形を数ビットのパターンとしてニューロに学習、認識させたら従来の限界を越えて高密度弁別能力を持つ可能性がある。この方法の模擬実験を試みた。
著者
矢田 北川 和則 米沢 義道 伊東 一典 橋本 昌巳
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
信学技報
巻号頁・発行日
pp.25-30, 1994
被引用文献数
5

空間の1点からあたかもそこにスピーカがあるように音を発射する空中音源システムが開発された。可聴領域の周波数の信号で振幅変調された40キロヘルツの超音波が1個の圧電型のトランスジューサから発射され、その波はパラメトリックアレイ効果によって復調され、指向性の高い可聴音ビームが発生した。この音波はさらに放物面上で反射されて1点に収束された。この波は収束後、再び発散するがこの時、限られた範囲内で、収束点にあると仮定した実音源と同じ波面を持って広がってゆく。そこで、その拡散領域に聴取者がいるとその可聴音の音源位置を収束点に認識するであろう。これが我々が名付け、そして存在を期待した空中音源である。実験の結果、復調された可聴音は十分高いレベルで聴くことができ、空中音源の可能性が確認された。
著者
松本和幸
雑誌
信学技報
巻号頁・発行日
2003
被引用文献数
1