著者
片上 大輔 小林 優 鳥海 不二夫 大澤 博隆 稲葉 通将 篠田 孝佑
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第31回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.370-374, 2015 (Released:2016-02-26)

擬人化エージェントとともにコミュニケーションゲームである人狼を対面環境で行なうことによって高度な対話技術を修得することを目標とし,人間が人狼をプレイする際の議論を実現できる擬人化エージェントを用いた人狼知能対戦システムを開発した. 本研究では,人狼知能対戦システムを用いて人間と人工知能の識別実験を行った.実験の結果,対戦に参加した各エージェントのCMCにおける印象評定尺度の評価には,実験参加者の味方の陣営のエージェントに対して人間と人工知能の間にわずかに差があり,味方陣営の人間と人工知能の見分けが付いている傾向が見られた.また,システムによって表出する動作と発言が統一されている環境では,人間らしさについての評価において人間と人工知能の間に差はなかったため,人狼におけるノンバーバル情報の重要性を確認できた.