著者
村山 伸樹 伊賀崎 伴彦 河本 雅樹 梶原 靖祐 米積 友邦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.612, pp.37-42, 2002-01-19

「かな」, 「漢字」, 「英単語」の認知過程を調べるためにオドボール課題を用いて事象関連電位(P300)の潜時および振幅を調べた.各文字の文字数を1文字から4文字まで増加させると, 「かな」では文字数の増加にともない潜時が有意に増加したが, 「漢字」, 「英単語」は増加しなかった.一方, 振幅は「かな」では変化がなかったが, 「漢字」では2文字で, 「英単語」では3文字で最大振幅差を認めた.このことから, 音節文字と形態素文字および音素文字の認知情報処理過程が異なっていることが示唆された.