著者
粟井 郁雄
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌C(電子・情報・システム部門誌) (ISSN:03854221)
巻号頁・発行日
vol.130, no.6, pp.966-971, 2010-06-01 (Released:2010-06-01)
参考文献数
13
被引用文献数
8 8

The design theory for a band pass filter (BPF) is applied for the analysis of the resonant-type wireless power transfer system. Since the system transmits the electromagnetic energy through evanescent wave coupling between two resonators, it is just a two-stage band pass filter, as long as the circuit matching is taken into account.The present design theory allows different terminal resistances, that is, the generator and load impedances can be different. Since the load for the power transfer varies according to the practical applications, matching ability for arbitrary load is quite important.In addition, the transfer loss is analytically derived by the BPF theory, which has not been given so far. The analytical expression shows what parameters are crucial for the wireless power transfer.Some comments are given about the term “magnetic resonance” that is frequently used among the researchers of wireless power transfer. It is only adequate to describe the resonance of the precession of spins (magnetic moments) that is magnetized. “Magnetic resonance” should be read “magnetic coupling” for the present system.
著者
伊藤 竜次 澤原 裕一 石崎 俊雄 粟井 郁雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.10, pp.85-90, 2014-04-17

結合共振器型WPTシステムの伝送効率、入力インピーダンス、共振器の無負荷Qなどの基本量には複数の測定法が存在する。ところが異なる方法による測定結果は往々にして異なった値をもたらす。それらの原因を究明することを通じて当システムの物理をより明確に理解するとともに、新しい展開の芽を探索する。
著者
粟井 郁雄 石田 哲也 張 陽軍
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MW, マイクロ波 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.48, pp.41-46, 2006-05-11
被引用文献数
1

FDTD法を用いて時間領域のみで共振器の基本パラメータ即ち共振周波数、無負荷Q、外部Q、結合係数を算出する方法を提案している。FDTD法は本来時間領域計算であるにもかかわらず、パルスレスポンスをフーリエ変換して周波数領域に直して利用することが多い。この方法ではそれをやらない事によって時間短縮ができる上に、時間領域計算自身も非常に短縮することができる。それは外部回路と共振器の結合が極めて周波数選択的である事に依拠している。
著者
粟井 郁雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MW, マイクロ波 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.63, pp.23-27, 2008-05-22
参考文献数
6
被引用文献数
4

メタマテリアルは電磁気学的な構造体がマクロスコピックには連続体に見えることに依拠して媒質という扱いを受けている.そのために連続と不連続の接点で矛盾を生ずることがあり,時にはエネルギー保存則の侵犯にも対応する必要が起こる.又,普通の連続媒質の分子数はほぼ無限に近いのに対して,メタマテリアルは単位粒子(分子に相当する)が数個の場合ですら媒質であると考えることが多いので,有限と無限の矛盾にも遭遇する.これら矛盾の解釈法について考察する.