著者
細川 宜秀
出版者
群馬大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2007

我々は,これまでに,文書データに出現する地名表現をそれが指すランドマークの緯度経度に翻訳するための技術(ジオ・コーディング技術)追求を行ってきた.その技術の特徴は,空間的文脈認識を伴って地名の指すランドマークの緯度経度を自動算出することにある.ここで,空間的文脈とは,説明文を構成する語群のうち,文書に含まれる地名表現が指し示す意味(緯度経度)を特定するのに貢献する語群を表す.しかしながら,我々のジオ・コーディング技術は,ランドマークに関する知識メタデータベース(ランドマーク・メタデータベース)を前提とするため,そのメタデータベースに登録されていないランドマークの緯度経度を指す地名を含む文書データを翻訳対象外としてきた.本研究開発では,文書データベースを対象としたランドマーク・メタデータベースを自動生成するためのシステムの実現方式を実現した.本実現方式の主要な特徴は次の点にある:文書データベースから得られるランドマーク-単語間共起関係に基づいたランドマーク・メタデータ自動生成メカニズムの実現.これにより,先行研究で実現したジオ・コーディング技術の適用範囲を拡大することが可能になる.つまり,地理空間上に自動配置可能な文書数を大幅に増大させる.実験により,本実現方式の妥当性を明らかにした.
著者
石橋 直樹 細川 宜秀 清木 康
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌データベース(TOD) (ISSN:18827799)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.128-145, 2002-03-15
被引用文献数
3

膨大な既存のデータベース群を連結する機構の実現により,それらの既存データベース群の価値は飛躍的に増大する.同一性,同義性,類似性,包含性などの多様な関連性を用いて異種データベース間を連結する場合,それらの関連性を明示的,かつ,静的に記述することにより,異種データベース間でのデータ結合を行う方法が用いられる.しかしながら,多くのデータベースが接続された広域ネットワーク環境では,この明示的記述のオーバヘッドはきわめて大きいものとなる.また,ローカルデータベース内のデータ間の多様な関連性を計量する方式は多く提案されているが,これらはそれぞれが固有の適用範囲を持っており,それらを統合する環境は実現されていない.本論文では,データ間の多様な関連性を動的に計量し,異種のデータベース群を連結するメタレベルシステムのデータ統合方式を提案する.提案方式は,時空間を対象とした多様な計量機能をメタレベルに設定することにより,応用に応じた多様な時空間的計量を実現し,マルチデータベースシステムから適切な情報を検索・結合する.具体的には,時間的な計量空間,および,空間的な計量空間の設定,さらに,その機構における関連性の計量に要する文脈の定式化,および,実現を行った.また,提案方式はメタレベルシステムにおいて異種の計量システム群を統合することにより,それら計量システム固有の適用範囲を拡大する.提案方式の有効性を示すために時間的,および,空間的なデータ間の計量機構群を例示し,それらを用いた異種データベース間連結実験,および,その結果を示す.By creating an interconnection mechanism among a lot of legacy databases, the importance of those databases is enhanced significantly. To interconnect heterogeneous legacy databases, with conventional methods, as computing various inter-relationships like equality, synonymity, similarity or topological relationships, it is necessary to implement static and explicit pattern descriptions which represent various inter-relationships. However, the creation overhead of the static description is not ignorable specially in the global area network where many legacy databases are connected. There are many methods for computing various relationships among local data items. Those methods have their own applicative scopes, and an integration frame-work for those methods is not available. In this paper, we present a data integration method for the meta-level system which interconnects heterogeneous legacy databases by dynamically computing various inter-relationships. Our method has a capability to implement multiple computational mechanisms in the meta-level, so the method provides abilities to compute spatial and temporal relationships according to various applications. This method integrates these heterogeneous computational systems in the meta-level system. The applicative scopes of the computational methods are expanded through hybridization with others. The method provides data integration among heterogeneous databases by evaluating spatial and temporal relationships in context-dependent and independent ways.