著者
結城 康夫 早川 洋司 平林 久和
出版者
The Society of Polymer Science, Japan
雑誌
高分子論文集 (ISSN:03862186)
巻号頁・発行日
vol.32, no.11, pp.641-644, 1975
被引用文献数
2

2-アミノ-4-<I>N</I>-メチルアニリノ-6-イソプロペニル-1,3,5-トリアジンの溶液重合を検討した. アゾビスイソブチロニトリルを開始剤として, 重合温度を変えてジメチルスルホキシド溶液重合を行った. その結果平衡モノマー濃度 ([M] <SUB>e</SUB>) は60℃では0.067mol/<I>l</I>, 70℃では0.114mol/<I>l</I>, 80℃では0.187mol/<I>l</I>となった. これより重合熱として-12.0kcal/mol, 重合のエントロピ-として-30.7cal/Kmolの値を得た. また解重合を仮定した重合速度式として,<BR><I>R</I><SUB>p</SUB>=2.5×10<SUP>7</SUP>exp (-15300/<I>RT</I>) [I] <SUP>0.5</SUP> ([M] - [M] <SUB>e</SUB>)<BR>を得た.
著者
結城 康夫 平林 久和 川瀬 薫 鯛家 忠男
出版者
The Society of Polymer Science, Japan
雑誌
高分子論文集 (ISSN:03862186)
巻号頁・発行日
vol.34, no.3, pp.173-177, 1977

ガラス転位温度 (<I>T</I><SUB>g</SUB>) 16℃のガラス状2-アミノ4-<I>N</I>-メチルアニリノ-6-イソプロペニル-1,3,5-トリアジン (AMIT) について, -78℃にて<SUP>60</SUP>Co-γ線を照射した試料の過冷却液体状態での後重合を検討した. 照射試料のDSC測定の結果は<I>T</I><SUB>g</SUB>を過ぎた41℃から後重合による発熱がみられた. また30~110℃での後重合の結果, 重合温度に依存する重合率の飽和値がみられた. この重合率の飽和は活性種の失活によらず, 系のガラス化に依存することをESRスペクトル, Gordon-Taylorプロットなどにより確認した.