著者
中市 真理子 廣田 栄子 綿貫 敬介 成沢 良幸
出版者
一般社団法人 日本聴覚医学会
雑誌
AUDIOLOGY JAPAN (ISSN:03038106)
巻号頁・発行日
vol.57, no.3, pp.209-215, 2014-06-30 (Released:2014-11-06)
参考文献数
6

要旨: 本研究では, 全国の乳幼児補聴器適合施設に対し, 補聴器装用・機能の状況と, 補聴器選択に関して調査した。乳幼児に適合されている補聴器型は, 耳かけ型が最も多く, ベビー型の使用数は低かった。乳幼児の補聴器機能では, ボリューム固定, ハウリング抑制, 雑音低減, ワイヤレス, 指向性の順で使用されていた。常用や装用を妨げる原因にハウリング, 補聴器を嫌がる, 耳から外れやすいがあり, 補聴器の故障原因は, 汗が多かった。乳幼児の補聴器選択において, 経済的負担軽減 (障害者自立支援法: 現障害者総合支援法対応), 耳介にあった形状, ハウリング抑制機能, 装着のしやすさ, 防水性能が重視されていることが確認された。補聴器適合担当者は, 補聴器の日常使用の利便性の向上と, 発達への対応における保護者負担の軽減への要望が高かった。また, 早期難聴診断や補聴・支援に関する社会啓発と, 診断機関と療育・教育機関の情報共有の指摘も高かった。
著者
中市 真理子 廣田 栄子 綿貫 敬介 成沢 良幸
出版者
日本聴覚医学会
雑誌
AUDIOLOGY JAPAN (ISSN:03038106)
巻号頁・発行日
vol.57, no.3, pp.209-215, 2014

要旨: 本研究では, 全国の乳幼児補聴器適合施設に対し, 補聴器装用・機能の状況と, 補聴器選択に関して調査した。乳幼児に適合されている補聴器型は, 耳かけ型が最も多く, ベビー型の使用数は低かった。乳幼児の補聴器機能では, ボリューム固定, ハウリング抑制, 雑音低減, ワイヤレス, 指向性の順で使用されていた。常用や装用を妨げる原因にハウリング, 補聴器を嫌がる, 耳から外れやすいがあり, 補聴器の故障原因は, 汗が多かった。乳幼児の補聴器選択において, 経済的負担軽減 (障害者自立支援法: 現障害者総合支援法対応), 耳介にあった形状, ハウリング抑制機能, 装着のしやすさ, 防水性能が重視されていることが確認された。補聴器適合担当者は, 補聴器の日常使用の利便性の向上と, 発達への対応における保護者負担の軽減への要望が高かった。また, 早期難聴診断や補聴・支援に関する社会啓発と, 診断機関と療育・教育機関の情報共有の指摘も高かった。