著者
織原 彦之丞 酒見 泰寛
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

東日本大震災に付随する福島第一原子力発電所事故に伴う放射能による環境汚染を検査するための測定系の開発がなされた。特に半減期が28.8年と長く、またγ線を出さずβ線のみによる放射能が問題となる90Srによる環境汚染の検査は重要視されている。放射線に対する社会的不安を払拭するためには、数時間で結果がわかり、100Bq/kg 以下の極微小の放射能濃度まで測ることが要求され、このため、2個の放射線検出器を同時に働かせてγ線とβ線を区別しβ線だけを測定しそのスペクトルをとる可搬型の装置を開発し極低バックグラウンド測定を行い、数時間の測定で数十Bq /kgの精度で食材などの放射能測定に成功した。