著者
織田瑞夫 木村香代子 玉田正樹
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.8, pp.43-46, 2003-01-29

本稿では,マルチエージェントシミュレーションにより,国際取引市場における二酸化炭素の排出権取引の再現を試みる.各エージェントは排出権の購入,または自国内で二酸化炭素の排出量を削減することにより,時刻の二酸化炭素排出の不遵守量をゼロにすることを目指す.また 排出権の購入や排出量の削減には二法がかかるが 各国は排出権を安く買って(または国内で排出量の削減を行って)得た排出権を高く売ることができれば 不遵守量の削減に関する収支を改善することができる.本報では,収支の改善および不遵守量の削減という目的をめざして各国が市場取引や自国内での排出量削減を行った場合の 価格の推移や全体としての削減効率等を 相対取引およびオークション取引の場合について観察する.本稿では,マルチエージェントシミュレーションにより,国際取引市場における二酸化炭素の排出権取引の再現を試みる.各エージェントは排出権の購入,または自国内で二酸化炭素の排出量を削減することにより,時刻の二酸化炭素排出の不遵守量をゼロにすることを目指す.また,排出権の購入や排出量の削減には二法がかかるが,各国は排出権を安く買って(または国内で排出量の削減を行って)得た排出権を高く売ることができれば,不遵守量の削減に関する収支を改善することができる.本報では,収支の改善および不遵守量の削減という目的をめざして各国が市場取引や自国内での排出量削減を行った場合の,価格の推移や全体としての削減効率等を,相対取引およびオークション取引の場合について観察する.