著者
胡 学斌 小畑 秀文
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. US, 超音波 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.596, pp.37-44, 2002-01-18

コンボリューション変換を受けた音声の混合信号を独立成分分析で分離する方法のほとんどは、分離フィルタのパラメーターを周波数領域で算出する。しかし、信号の周波数成分の間でほとんどの周波数において部分的な相関性を持つことが多い。その相関性がある程度大きくなると、すべてのBSSのパフォーマンスが低下することが予想でき、その悪影響を無視することができない。本論文では、池田および村田[1]によって提案されたTDD方法をベースとした再帰的な新手法を提案する。本手法を用いた実験結果から、部分的な相関性を持つ信号であっても、原信号の復元が高精度でできることが示された。SN比も改善度は周波数ごとに異なるものの、全体的には向上することが確認された。